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精神疾患とワンランク上の病気


重度の脳の病気がある人は、ワンランク上の重症の病気にかかる傾向があります。最近うつっぽいというレベルじゃない人の精神疾患の患者でしばしば経験します。意外と死因になっている可能性があるかもしれません。

以前は精神分裂病と言われていた、統合失調症という病気があり、幻聴が聞こえたり、幻視が見えたり、強い妄想が出たりします。

https://www.carenet.com/news/general/carenet/37858#:~:text=・剖検データに基づく分析,%)などであった。

100人に一人はなると言われていて、大学の時の精神科の教授が、「皆さんの中でも小学校の同級生などで、学年で1人くらいは、成人になるまで発症して人知れずどうなったかわからない人がいるとおもいます」と話していたのを覚えています。

ひどくなると無言無動状態になったりします。

こういう方が、周囲から見ていて、「なんだか調子悪そう」「苦しそう」という印象がある時、病院に来たりしますが、
診察してみると、結構びっくりすることがあります。

例えば、
咳がメインで、熱が下がらないといった症状の方は、風邪よりも、肺炎を疑いますが、
統合失調症の重度の方は、肺炎ではなく、その上位互換の肺膿瘍(肺化膿症)といって、肺の中に炎症が起こりすぎて膿が溜まり、肺の組織が破壊されている状態になっている人がいました。

また、統合失調症に限らず、若年性アルツハイマー型認知症と言って、50代とかで、急速に記憶能力が低下して、認知機能が衰える病気がありますが、こういう人も、無言無動にみたいな、活動性が低下していくことが多いです。

こういう人で、調子がおかしいと言われて、検査すると、またしても肺膿瘍になっていることがありました。

ちなみにこの病気は、精神科でも扱うことがあり、高齢者がよくなるアルツハイマー型認知症とは、患者の症状の出方がかなり異なります。(病気のメカニズムがいささか違うのではないかという指摘もされています。)

救急医療分野では、精神疾患を持つ患者は、重症化しやすいので、症状を精神疾患のせいにして、決して舐めないようにと書いてあった教科書もありました。

周囲の人がどんなにケアしても、自分で症状を訴えられない、気づかないというのは、なかなか生きることにとって、ハンデなのかも知れません。

医療が発展していなかった時代では、肺膿瘍になったらおそらく助からなかったでしょう。そういう患者は、もっと寿命が短かったことだと思います。

これは統合失調症のデータですが、突然死が多いようですし、どうやら死因がよくわかっていない例も多いようです。

https://www.pieronline.jp/content/article/1343-3474/25090/995

https://www.carenet.com/news/general/carenet/37858#:~:text=・剖検データに基づく分析,%)などであった。

意外と、ワンランク上の病気で人知れずなくなっている方も、少なくないかも知れません。

少なくとも、僕は経験します。