スパイ技術を医療へ

OSINT(Open Source Intelligence、オシント)と言って、公開されている情報から各国の情報を読み解く諜報の手法があり、
想像力を働かせて、状況を読み解くそうです。
人の体にも若干応用できるかもしれません。

敵国にスパイを送り込んで、なりすまして組織に入り込むイメージがありますが、
OSINTは、マスコミによる情報から、公開されている統計情報までいろんなソースを使って、各国の状況を読み解くそうです。
ちなみに、第二次世界大戦から行われており、冷戦下でも行われていてかなり正確に把握できるそうです。

例えば、発電所の総発電量から国の経済発展の状況を正確に予想するとかですね。

この手法を教えてもらったのは、僕の昔の上司でした。

情報はたくさんあっても、2次以上の間接的なものばかりです。
これらの情報を、想像力を巧みに使って、実態を浮き彫りにする技術なんですね。

人の体も、技術の発達によって大量の情報が取れます。
でも、中には直接の情報は得られず、2次以上の情報、つまり、波及した現象を見ていることも多いです。
例えば、肝臓の酵素の数値は正常だが、血小板が下がっている肝硬変の患者など。

なんだかよくわからない具合の悪い人を診察する時、大量の情報を統合して、想像することが大事だったりします。

検査の細かい数値の変動も見逃さないといった観察です。
例えば、抗がん剤でがんを治した人の白血球が突然ちょっと少なくなって、骨髄異形成症候群を見つけるとかですね。

ただし、
社会構造とは異なり、複数の状態がオーバーラップしていたり、情報が反応していなかったりするケースがあるので、複数のシナリオを同時並行で考えないといけなかったり、全てうまく説明できない場合もあります。
説明できたと思っていたら、実は間違った解釈だったとか。

後から学習のための振り返りをし続けると使えるかもしれません。

情報の微妙なブレを観察し、想像力をフルに働かせて、可能な限りのシナリオを作り続けるのは、学校では教わっていない技ですね。