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道が2つあるなら、難しい方の道へ【キッズタクシー乗務員インタビュー】

ご乗車ありがとうございます。
日本交通(株)新卒採用担当です。

当社にはEDS(エキスパート・ドライバー・サービス)®という、最高峰の接客サービスを提供するお仕事があります。当社に在籍するタクシー乗務員約1万人中、EDSを担うのは約1%の精鋭。

観光・サポート・キッズの3部門がある中で、今回はお子様や新生児の送迎を担うキッズタクシーに着目。キッズタクシーとは、お子様送迎に特化したサービスで、主に産後退院・産後健診といった新生児送迎や塾送迎を担います。お客様からご支持いただき、月間数千件の注文が入る、とてもニーズの高い仕事です。

本記事では、キッズ乗務を始めて8年目のベテラン乗務員にインタビューをしました。

EDSやキッズタクシーについて、さらに詳しく知りたい方はコチラ

今回お話を聞いた方:宮﨑 真一さん(日交美輝)

キッズタクシーをしていて、一番嬉しかった瞬間

お客様からいただく「ありがとう」「乗ってよかった」という言葉が一番かなと思います。キッズタクシーは塾送迎等ですと、お子様だけでご乗車されることも多々あります。話したくてもなかなか喋れないシャイなお子様もいる中で、そういうお子様にも「ありがとう」と言われるととても嬉しいですね。

キッズ乗務員として必要な資質(スキル)

日本交通で働いている乗務員であれば、特別なものはいらないと思います。一般のお客様がご乗車した時のスタンダード10(※日本交通乗務員の接客マニュアル)をしっかりできていれば、姿勢に関しては問題ありません。

ただ、キッズの仕事には一般の乗務以上に求められるものもあります。

一つ目は「準備」。キッズの場合はすべてが完全予約制で事前に準備ができる仕事なんですね。なので、その準備を怠らない人。二つ目は「先輩の話に耳を傾けること」。キッズのチームにはいろんな先輩がいるので、もらった助言を実行できる力が必要です。

あとは「スマートフォンを使えること」(笑)。これも結構大事なところで、新卒の方ならスマホの使い方で困ることはないでしょうが、中途の方だと、スマホ自体の操作から大変に感じる方もいます。スマホはスムーズに扱えるといいですね。

それというのも、キッズタクシーはお客様からアプリで直接注文をいただきますので、それに対して素早く対応する必要があるからです。アプリがなくすべて電話対応だった時代は「24時間スマホを手放すな」と諸先輩方から教わったくらいで……。

今はアプリからのご注文になりましたから、昔のようにスマホを片時も肌身離すなというわけではないです。しかし、お客様からいつ何時、予約に対しての質問やリクエストがくるかわかりません。常にお客様からのリクエストに答えられるよう、入念に準備しておく。結局「準備」が一番大事ですね。

印象的だったお客様やエピソード

自分はキッズタクシーを始めて9年目なんですが、最初に研修で対応したお客様が、特別支援学校に通われている小学3年生のお子様でした。月曜から金曜まで毎日、学校からアフタースクールまでの送迎が入っています。

そのお客様には現在もご利用いただいていて、今高校2年生。日々の成長というんですかね……自分は結婚していて子供もいるんですが、自分の子供の成長は当然見るものの、他のご家庭の、ましてやお客様の成長ぶりを確認できるってなかなかないと思うんです。これはキッズタクシーをやってるからこそ実感できることでしょうね。

あの小学生だった子が中学に入って、今や高校生。成長を我が子のように勝手に見守っています(笑)。最初に担当したお客様がいまだにいらっしゃって引き続き担当できているというのが印象に残っていますし、今は高校卒業まで見届けたいという親心が芽生えてます。

キッズ乗務の中で勉強になったこと

中途でタクシードライバーになって2年目に、ゴールドタクシーの資格(※無事故・無違反・ノークレーム等の社内基準と研修をクリアするもの)を取得。その半年後にキッズ乗務員デビューしました。タクシー人生の5分の4、ほとんどはキッズ乗務員としてやらせていただいています。

すべてが勉強でした。

一般のお客様の対応とキッズタクシーの対応って、広い目で見たら一緒だと思うんです。お子様がご乗車したからといって必要以上にかしこまることもないし、かといってなあなあな態度になるのもいけない。基本的な接客は一般のお客様と変わらないため、日々の営業に繋がる点もすごくありました。

また、一般のタクシー営業をしていると、自分のよく営業するエリアが偏ってくる方は多いと思います。ただ、キッズタクシーの場合、都内23区・三鷹市・武蔵野市、すべて満遍なく行くことになりますし、お客様のご実家が郊外にあれば、そこまでお迎えやお送りをすることもある。普段営業しない地域でも道の勉強をすることになりますので、それが普段のタクシー営業にも役立ちますね。

キッズ乗務の中で大変だったこと

よく昔の人が人生について「楽な道と難しい道、2つの道があったら難しい道を選べ」と言うのを聞きますけど、自分も楽な方よりは大変な方を選んだり、人がやっていないことをやってみたいという好奇心の方が強いです。自分の場合、すべてが大変だと思ってやるようにしています。

ちなみに塾送迎でお子様一人を送迎する案件と、親御様と新生児が一緒でチャイルドシートを使う案件、どちらが大変だと思いますか?

どっちも大変ですが、自分の考えではお子様一人だけでお乗せする方が大変なんです。というのも、お子様一人がご乗車いただいた時点で、もし何かあったときはすべて乗務員が責任を負うからです。

お子様にシートベルトをつけて塾までお送りするって、そんなに難しい話じゃないと思うかもしれませんが、親御様からお子様をお預かりしている以上何かあっちゃいけない。後ろにも目を光らせて、より一層の注意力が必要になります。

そういう意味ではお子様だけのご乗車の方が大変だと思っています。新しく入った人にも、実は大変なんだよと言うんですね。

あと、自分は今アドバイザー(※キッズチームのメンバーが時間に余裕をもってご依頼に臨めるように、事前にメンバー間で担当案件の割り振りを変える業務)をしているのですが、横のつながりや新しく入ってくる人たちとの距離感はいつまでたっても難しいです。キッズチームにはいろんな営業所の乗務員が集まっていますが、みんなと顔を合わせるのは年に2回のミーティングくらい。それ以外はほとんどスマホでのやり取りや、現場がたまたま被ったときに会うくらいなので、連携の難しさは感じますね。

ただ、キッズはお客様からのお問い合わせがかなり入るので、まだまだたくさんのメンバーが必要。新しい人に興味を持って入っていただきたいですし、できる限りのサポートや育成など、できることを全部やって一人前のキッズ乗務員に成長してもらいたい。そういう意味で、”育成”が今一番大変なことかもしれません。

キッズ乗務員を目指したきっかけ

私がこの会社に入社して初めての研修を担当してくださったのが、キッズ乗務員の先輩でした。その時にキッズの話を伺い興味を持ったことが一つ。

あとは、当時の営業所職員さんが元々キッズ乗務員のリーダーをされていた方でした。その方の「絶対やるべき!」という強い進言を受けたのに加え、自分自身も他のタクシー乗務員がやらないようなことをやりたい!という好奇心があったので、やってみようということになりましたね。

新卒でキッズタクシーに挑戦する後輩へ

キッズタクシーの話をするとよく言われるのが「子供が好きじゃないとできないですよね?」ってこと。もちろん好きに越したことはないですが、正直言えば仕事なので、子供が好きだろうと嫌いだろうと関係ないんですよ。

たとえば一般のタクシーでも「お酒を召したお客様を乗せたくないです」と言おうが、仕事ならお乗せするのと一緒。「子供が好きになれないからキッズタクシーは遠慮します」っていう考えはなくしてほしいかな。仕事では、どんなお客様だろうと、大人だろうと子供だろうと、そこは関係ないので。

せっかくいろんな道があるのに、子供があまり好きじゃないというだけでキッズ乗務員の道を諦めるのはもったいないです。もちろんキッズ乗務員になるならないは別にしても、まずはどんなものか興味持ってもらえればいいと思います。

自分は40歳を過ぎてからタクシー乗務員になりましたけど、もっと若いうちになりたかったですね。若いというのは武器なんです。新卒の方々はそんな武器を持ってらっしゃるので、何も怖がらずにどんなことにも挑戦するくらいの気持ちで色々なことに興味を持ってほしい。

キッズタクシーの仕事で求められることは一般乗務員より多いと思います。それでもそこにチャレンジしていただける若い力を求めていますので、興味を持っていただけたら、ぜひEDS事業部が主宰する説明会で話を聞いてみてください。


【この記事を読んでもっとキッズ乗務員のことを知りたい!と思った方へ】
・26卒の方
キッズタクシーをテーマにしたセミナーを今秋より開催予定! エントリーはマイナビリクナビあさがくナビキャリタス就活から。すでに当社開催の他のセミナー・インターンシップに参加済みの方は、人事面談や選考内で社員に質問してみよう。

・25卒の入社予定者~既存の新卒社員の方
キッズの募集はEDS事業部が通年で行っています! ご興味があれば所属営業所の職員にお問い合わせをお願いいたします。

インタビュー実施:2024年7月23日
協力:宮﨑さん(日交美輝)
Text , Interview:飛田 Photo:安城

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