【読んだ】あなたを閉じこめる「ずるい言葉」
内容は良い。ただ…
「あなたのためを思って」
「やり返したらその人と同じレベルになっちゃうよ」
「もっと早く言ってほしかった」
日常の中で言われたり、言ってしまうこともある「ずるい言葉」について、その裏に隠れた心理を説明した本です。
「中学生にもわかる」と標して、イラストや事例を使って解説しています。
うん。パッと見はすごくわかりやすい。
イラストもおしゃれだし、本の構成も綺麗にまとまっている。
文章が読みづらい
ただ、本文が読みにくい。
読んでいてスッと頭に入ってこない。あれ?何が言いたいんだろうこの文章。何度か読んでもいまいちわからない。
過去記事に書いた文章講義でいうところの「リズムが悪い」文章なのだと気づいた。
例をあげると
そうなのです、私たちは、なにかを正しいと判断するならその正しいことをすべきだ、と考えるのです。でも、私達にとって、なにかを正しいと判断することは、それをしなければいけないと認めることにもなるので、結構めんどうです。
ですので、あらかじめルールを作るのでなければ、個人的な事柄が話題になるかどうかは、会話に参加する人たちが話題にしたくないと思っていないかを見極めながら、そのたびごとに判断するしかないということになります。
おわかりいただけるだろうか。結局何がいいたいのか、わからない。
もちろん前後の文を読んでも同じテイストだからわからない。
一文が長くて、読点が多くて、主語があちこちにあって…。
アラばかりが見えてきて内容が入ってこない。
内容はとても参考になる。
読みたい、学びたいのに、読んでいるとイライラしてしまう。
著者のプロフィールを見ると、東大に入ってそのまま助教授になっている。
頭がいい人ほど文章がわかりにくいことってあるもんなぁ。
その人の脳のスピードにはあってるんだろうけど、こりゃ中学生にはわからんわ。
編集や校正でなんとかしてほしかったと思ってしまう。
結局見出しと用語集だけ読んだ
熟読するのに耐えられなくなって、見出し以外は飛ばし読みすることにした。
こういう言葉には気をつけよう!と思えれば良しとして。
あと、差別の研究をしている著者ならではの関連用語が章ごとにあって、これは良かった。
「家庭科の男女共修はいつから始まったか」、「給食の完食指導とはなにか」といった身近な話題から
「適応的先行形成」「偏見理論」「Queer(クィア)」など知らない言葉もたくさんあって、興味深かった。
きっと自分も使っている「ずるい言葉」
悪口ばかり書いてしまった。
でも内容はいいんですよ、痛いとこ付いてくるし自分を振り返るきっかけにもなるんですよ。
私は言われる側より、言ってしまう側になりやすい自覚があるので、気をつけようと思いました。
これってずるくない?自己正当化のためにいってない?
って発言する前に自分に問うようにしていたいな。
読みやすければ息子にも読ませてあげたいな〜と思うくらい良い内容だっただけに、本文の難解さが惜しくてならないです。
良いものも読者に伝わらなければ意味がないよね。
偉そうなこといってすみません。
でもほんと、良い内容なんだよ。
ちゃんと学びたい。