やる気がない日
よく言われていることだが、やる気は物事に取り組み始めて出てくるものらしい。
その取り組む気すら起きない日がある。
目標とか目的とか、理由が無いわけではない。かといって義務を放棄して…ある程度放棄しているな、これは。お金をもらって仕事を任されているのだからやるべきだ。
割と計画的に行動するタイプだが、ToDoリストを眺めても特段急ぐ必要がないことばかり。また、相当に気合いを入れて取り組む案件も無し。むしろ気合いを入れても空振るような内容。それでも仕事は仕事。誇りはある。
知識と技術を活かして納得されたり良い評価を得られるモノはできる。ただ見返りがほとんど無い。これは大変な問題だ。
見返りはお金だけではない。今後の繋がりも重要だ。何がどう影響するかわからない。これは期待でもあり不安でもある。万人が受け入れるモノなど無い。だから細かな仕様がある。箱は同じでも中身が微妙に異なる。最適化のようなものだ。そこに拘ることが自身の意義となるはずだ。
にしてもやる気がない。私は酒を飲まないので二日酔いや食べ過ぎでもない。
で、顔を上げて気づいた。素晴らしい天気。
ああ、外に出たいのかと気づいた。だから少し外を歩いた。冷えた空気の中、日向でわずかな暖かさを感じてなにか嬉しくなった。綺麗に刈り取られた道端の街路樹を見て有難いと思った。
すると色々なアイディアが浮かんできて、帰ってまとめたくなった。試してみたいことも浮かんできた。落ち込むことなく反省できた。
気分転換の効用を実感し仕事場に戻る。
いつのまにか取り組もうとする意思が生まれ、気がつけば夜になっていた。なんだかんだで仕事ができた。
意図的にやる気を出そうとしたわけではなく、逃避の気持ちが強かったが天気と散歩に救われた。
そんな一日だった。