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顧客分析のポイントとは? 「N1分析」のススメ

皆様こんにちは。日経リサーチ ブランドチームの山田です。私はこれまで企業の情報収集、データベース化を担当する部署におりましたが、今年から国内外のブランド調査営業を担当しています。

さて、突然ですが「パレートの法則」はご存知でしょうか? 上位20%の顧客が売上の80%を生み出しているというものです。

弊社のnoteにて榊原より「ロイヤルカスタマーを知るための3ステップ」として、顧客分析の記事を先日ご紹介しましたが、今回は分析方法にフォーカスしてご紹介したいと思います。

分析手順は以下の通りです。

手順1 行動データで顧客を分類

商品を購入するには、その商品について次の3つがポイントとなります。

「知っている(認知)」
「買ったことがある(購買経験)」
「どのくらいの頻度で買っているか(購買頻度)」

これを5つのセグメントに分類します。図で示すと以下の通りです。

スライド1

顧客ピラミッド(西口一希「実践 顧客起点マーケティング」より作成)

手順2 心理データを加えてさらに分類

次に、この顧客ピラミッドに「次も同じ商品を買いたいか(次回購買意向)」を確認します。すると以下の図のようにセグメントが9つに分かれ、顧客ピラミッドをさらに細かく分析できます。

画像2

9セグマップ(西口一希「実践 顧客起点マーケティング」より作成)

手順3 各セグメントの特徴について分析

よくこの商品を買ってくれて、次も選んでくれる意向のある顧客こそが売上を支える重要顧客(ロイヤルカスタマー)なので、顧客分析するにあたっては、このロイヤルカスタマーの特徴とは何なのかを他のセグメントの特徴と比較することで明確になってきます。手順2で示したセグメントで言うと「積極ロイヤル」へ他セグメントの顧客をいかにして移動させるかが売上向上のポイントとなります。

このように全体の中の1人を対象に特徴を分析する手法を「N1分析」といいます。これまでの調査で多くの人に認知状況や購入状況、商品の良し悪しなどを聴取されてきたことも多いかと思います。顧客1人1人の分析に軸足を置いて、なぜ買ってくれるのか、選んでもらえるのかを確認し、そこから得られるアイデアを基に、どのセグメントの顧客をターゲットに販促活動を行うか、そのために有効な手段は何なのかを効率的に分析していくことができます。

調査で顧客の全体像を見てもなかなか良い打ち手が見つからない場合、ぜひ「行動データで顧客を分類」、「心理データを加えてさらに分類」、「各セグメントの特徴について分析」という手順で改めて顧客分析をしてみてはいかがでしょうか。

(日経リサーチ ソリューション本部 ブランドチーム 山田雄貴)

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