ジェットコースター人生 その7
内装はビジネス街なのでホッと一息できるように、店内の椅子と
三つに分けた小部屋は籐で仕切り、10人程座れる丸いベンチは大きな籐の鳥かごで囲みました。寄木で作ったカウンターは緩くカーブしています。
イメージはエーゲ海のリゾート地で、BGMは当時流行っていたイージーリスニングのポールモーリアやイーグルス、カーペンターズなど話し声の邪魔にならないように、浅く流しました。
6本並んだサイホンのフラスコからいっきょに上がる熱湯がロートで待ち構えている挽いたコーヒー豆を飲みこんで美味しそうな一杯が出来上がります。カップに注ぐと何ともいい香りがします。
くゆるたばこの煙と、心地よいBGM、コーヒーの香りは店内を包んで閉店時間まで続きました。
毎日充実していましたが、疲れは休みの日に泥のように眠るほどでした。
4年はあっという間に過ぎ、2店舗目の話も出てきました。同じ喫茶店を
するものと思っていましたが、次はまた、一から勉強の飲食店に決まりました。