ジェトコースター人生 51-8
レオナルド・ダヴィンチ国際空港には可愛くておしゃれな飛行機が
並んでいます。アリタリアはイタリアの翼という意味で、
Alitariaの緑の文字(Aの横棒は赤)が青い空に生えています。クルーもざっくばらんで中にはガムを噛みながら搭乗客を迎える乗務員もいて、、乗り継ぎや変更で私たちが乗ることがありましたが、こちらはちょっとした職業病でそんなときも口角が上がってしまいます。
空港から市街に向かう高速道路でも翼が生えて今にも離陸しそうなスピードでバスは走ります。太陽の道は古代から使われているそうですがスピードを出す赤いフィアットがまっすぐに市街に流れ込んでいきます。
イタリアに来たら、「ピザでしょう!」と日本での熱々パリパリを期待していましたが、あちこちの店先のガラスケースに四角く切り分けられたそれは冷たく私たちがベーカリーで買ったピサトーストのようでした。
街を散策するだけで古代の香りがします。少し古いアパートと言っても日本なら江戸時代以前に建てられたものをそのまま住んでいる。歴史と現在が一体化しています。
みんなでレストランに入りました。パスタはスープ。最後の締めに食べるラーメンではないこと。一皿ごとのその量の多さとトマトのコクに驚きました。
またいつか来よう!遺跡の街は奥深く表面をなぞったぐらいでは物足りません。
その時お腹の大きな少女が歩いてきました。近くに2-3人の男性もいます。
先輩が「気を付けて!」とささやきました。ジプシーと呼ばれるその集団は
日本人とみると荷物をかっぱらっていくそうです。妊娠中だと捕まっても
放免されるので仕事のための事情だとか。幼い少女の鋭い視線が私のバックを見ています。斜め掛けにしてしっかりと持ち直しました。
日本人観光客はブランド店から大きな袋を無造作に持って出て来ますが、一日に何軒も盗まれるそうです。平和ボケの私たちが狙われるのは当たり前の事かもしれません。果たして今はどうでしょう?
女性の憧れスペイン広場の夕方は名残惜しむ太陽がてっぺんのトリニタ・ディ・モンティ教会の屋根を赤く染めてローマの休日は終わりました。
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