師走の掃除はいいもんだ
公園の木々はすっかり葉を落として小さな蕾を付けています。
また春がやってきてこの公園に花が開き、人を楽しませてくれるでしょう。あまり桜の良さを子供のころは分かりませんでした。満開のピンクに染まる短い間のそのあと、無情にも花吹雪となって飛んでいきます。
それがただ単にきれい!だけでなく、だんだんと大人になると、そのはかなさを愛で、潔さを好み、今年も桜を見ることが出来たと自分の大袈裟ながらも生存確認をする人もいます。
愛犬も10歳以上を超えると飼い主は来年この子とまた、桜が見れるだろうかとやせたからだを愛しく撫でます。
今は落ち葉もきれいに掃除されてあたかも新年を待っているかのように
静かです。いよいよ暮れとなると一年で溜まったゴミもかたずけないといい年が迎えられないように思うのは親の影響でしょうか。
昔は大掃除!本当に大ごとでした。障子があるおうちも少なくなりましたが、張り替える前の子供の仕事が、破っていいこと、きれいに枠だけにすることでした。霧吹きで湿らせて思い思いに子供たちが破っていきます。日頃ではできない醍醐味。いとこたちも加わってきゃあきゃあとにぎやかです。よちよち歩きの赤ちゃんは初めての大掃除のお手伝いデビューで小さな人差し指でそおっと穴をあけます。だんだんと面白くなって最後は両手!
庭では石臼が用意されていて、薪をくべた何段もの箱から勢いよくもち米の蒸される煙が上がっています。
あらかた障子を破り終えると子供たちは飽きてしまって、庭に集まります。
きっと子供のころの暮れの大掃除はお餅つきだったような気もします。
今はすっかりそんな風景も見なくなりました。
お餅の苦手な若い人もいて、餅好きとしては、なんともったいないとなりますが、お祝いする食材も変わってきているのでしょう。
断捨離したつもりでも毎年少しずつ何かしら増えています。
物があることが豊かと思えたころから今やないことが充実していると思えるようになりました。増えるということはまだまだ達観できていないことでしょうか?
今日はいい天気。散歩を終えてニケは暖房の傍で静かにくつろいでいます。
重い腰を上げて今日は押入れを…。この決意、いつまで持続できるでしょうか!