お勉強461:脳転移にケモは効く?
https://www.jtocrr.org/article/S2666-3643(24)00025-0/fulltext
免疫チェックポイント±ケモ、で
脳転移について差があるか?
と同様に、頭蓋内にRT firstがいいのかどうか、
という話もしている。
日本からの発表。
イントロでは
・ICIの試験の多くは脳転移が対象から除かれている
・ICIはRTの脳壊死を増やすかも
という観点を述べている
2017年2月から2021年9月までに
50施設でICI単独療法もしくはICI+ケモ
を受けた脳メタ有のNSCLC患者を後ろ向きに解析
脳メタの存在は治療前に画像診断で確認。
治療転帰は、脳メタに対してまず放射線治療を受けた患者と
受けなかった患者で比較。
潜在的交絡因子は、IPTW解析と
傾向スコアを用いた重複重み付け解析で比較
(要するに2種類のPSMをして、妥当性を見ている)
ICI単独群224人(RT受けた:135人、RTなし群:89人)
ICI+ケモ群367人(RT受けた:212人、RTなし群:155人)
ICI単独コホートでは、RT受けた群のほうが
全生存期間が有意に長かった
(IPTW調整ハザード比[HR]=0.45[95%信頼区間[CI]: 0.29-0.72]、
OW調整HR=0.52[95%CI:0.35-0.77])
一方でICI+ケモコホートでは、
RT受けた群とRTなし群でOSは有意差はなし
(IPTW調整HR = 1.02 [95% CI: 0.70-1.48]、
OW調整HR = 0.93 [95% CI: 0.65-1.33])。
その他にPFSやCNS-PFSも同様の結果。
脳壊死は両群合わせて1.5%の発生率
ケモを加えることで、脳メタのコントロールが
良くなり、RTのメリットはなくなるかも、というまとめ。
そもそも論として、ICIもケモも、頭蓋内病変には
あまり効かない、というはずなんですが
ケモを加えることで脳転移を制御する力が
上がる、というのは
FLAURA2でも話題になっており、
https://ascopubs.org/doi/10.1200/JCO.23.02219
https://twitter.com/Tony_Calles/status/1715618103583797459
https://twitter.com/dplanchard/status/1731332578831937663
冒頭のお勉強444の話も
https://note.com/nijuoti/n/n2baf62ae2bc1
この試験を解釈するうえで
CNS+でRTしたくないような症例
(WBRTがいる、みたいなの)はOsi+ケモ
をする、というのが正当化されるかもしれません。
(個人的にはFLAURA2は否定派ですが)
ICI単独で、RTで効果が良くなるのはRTでBBBが破壊されて
ICIのCNS 透過性がよくなるとか免疫環境が良くなるから
とか今回の論文では考察されている。
(ICI+ケモで差がないのは、ケモで免疫環境がよくなるから?
という考察もあり)
FLAURA2の論文では
BBBが脳転移で破壊されるからケモが有効なんだ
説を例によって唱えられている
良く分からないけれど、TKIでもICIでも
似たような結果が出ているので、
ケモの脳転移への上乗せはあるのかもしれません…