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ライトの光は見えるものを見えなくする

先日、宿泊学習の応援として、ナイトハイクのチェックポイントに立ちました。私の地域では、海と山に近い自然の家で、1泊2日のお泊り付きの行事があります。5年生が毎年行くのが慣例です。

その中で、夜の森を歩くナイトハイクという活動があります。
ねらいはというと
「森の動植物の気配を感じながら夜の自然を体験することで、自然保護の大切さを学び、自然を尊ぶ 心を育みます。」

です。しかし、子どもにとっては、暗い山中を歩くだけで恐怖。しっかりとねらいを理解させたとしても、当日の雰囲気で、騒ぎながら歩いたり、むやみに早歩きになったりと効果は半減です。肝試しは問題外。

そこで私は、いつも応援隊、もしくは自身が引率しているときにこだわりをもってチェックポイントで指導していることがあります。

実際の流れで紹介します。
場所は、山中の最深部
C:子ども
T:先生(私)
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C:(ライトを照らして歩いてくる&おしゃべりだったりおびえていたり)
T:ここがチェックポイントなので一端集合
C:(安堵する子ども達)
T:ライトがまぶしいから消してもらえる?
C:(リーダーがライトを消す)
T:どんな自然の音を感じた?
C:気がこすれる音、風の音、枝がこすれる音、動物の鳴き声
T:たくさん聞いてきたね。でも、まだ聞こえていない音があるよ。10秒、目を閉じて聞いてみよう
C:(目を閉じて10秒)
T:何か聞こえた?
C:ざ~って音がした
C:波の音だ!
T:そうだね。ここは海に近いから、みんなの家の近くには聞こえない音がまだまだたくさんあるよ。その自然の音が聞こえなくなってしまうのは、おしゃべりと大きな声。ここからは、お話は必要最小限で小さな声にしてみよう。
それから、自然をもっと楽しむためには、ライトを消してみよう。今、ライトを消しているけれど、自然の光だけでもみんなの顔が分かるよね。これが、ライトをつけてしまうと、一部ははっきり見えるけれど、周りは見えなくなってしまうんだ。どうしても足元がみえない時はライトをつけて確認してO.K。でも、それ以外の時は、自然の力と自分たちの力で進んで行こう。
もしも夜道が怖いという人がいたら、手を握って安心させてあげてね。
じゃあ、残りのナイトハイクで自然を満喫してきてね。

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先日は、曇り空だったため、20時を過ぎての山中は、ライトなしでは少し苦しかったようで、声掛けを行った後も、長い時間ライトをつけて歩いたチームが多かったようです。しかし、晴れていて月の出ている日は、ライトなしでも歩くことは可能です。

子どもたちは、非日常を感じ、自然を全身に浴びてゴールし、施設の中に入っていきました。


光りは見えるものを見えなくする。
最後に思い出したことを一つ。

子育が大変で、恩師に弱音を吐いたことがありました。すると恩師は、

「今は、光のど真ん中にいて、目がくらんでいる状態。ただそこを通り過ぎて、振り返った時に、子育てという光り輝く過去を羨むときが来ますよ。」


なんだか話がまとまらなくなりそうなので、この辺でお終いにします。

しんちゃん@三浦真司

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