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小学校で、歯の健康教育?

小学校は勉強を教えるところだと思ってきました。しかし、日本では「人格の形成」を目指している以上、勉強以外のことも多く扱っています。中でも、歯の健康教育について、これまで私はどうもする必要感がもてませんでした。それは家庭の仕事ではないか?という思いが強かったのです。

先日、歯科医師さんの話を聞く機会がありました。現在は保健所に勤めており、歯科教育の大切さを多くの人に広げる仕事もされています。アメリカの水道水にはフッ素が入っており、歯の健康意識が高い、ということを聞きました。海外では、歯科治療が保険適応外であることが多いようで、歯の健康は自分で守るもの!という意識が高いそうです。

話を聞いていて、プロフェッショナル仕事の流儀にもう8年前に取り上げられていた熊谷崇さんを思い出しました。以下、NHKオンデマンドからの引用です。

健康に暮らす上で重要な「歯」。この分野の世界的エキスパートが山形県酒田市の熊谷崇だ。いわゆる“町の歯医者さん”ながら、その実績は圧倒的。80歳を過ぎても、20本以上の歯が残る人が大勢いるほか(全国平均は11本)、虫歯が全くなく成人を迎える子どもも実に約8割にのぼる。痛くなったら行く歯医者ではなく、痛くならないための歯医者へ。虫歯と歯周病を防いで35年、歯科医療に革命をもたらした信念の医師に密着!

プロフェッショナル仕事の流儀「ぶれない志、革命の歯科医療~歯科医・熊谷崇」より

この番組を見て、驚きました。酒田市全体が、予防的歯科治療に取り組み、全体的にここまで成果を上げているのです。熊谷さん一人の取り組みから始まったことが大きなうねりとなり、市全体の口腔衛生を支えていたのでした。「痛くなったら行く歯医者」から「痛くならないための歯医者」への転換。大きな成果だと感じました。

こうしてみていきますと、初期段階から予防的に取り組む、という点に関しては、健康教育>医療の側面と場面がありそうです。子どもの7人に1人が貧困層と言われている日本においても、歯の健康教育を小学校が担っていくことが大切だと思いました。

                       三浦健太朗

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