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授業づくりは、お弁当づくり

 毎朝、家族のお弁当を作り始めた当初、
「父ちゃんが、毎朝、早起きしてやるなんて、無理無理。」と周囲に言われつつ、なんだかんだで、3年目に入っています。家族が自分の弁当を食べてくれるのは嬉しいもんです。
 そして、弁当を作るうち、感じたのは、
「弁当づくりと授業づくりは、同じなんだ。」ということ。
 そこで、今日の投稿です。

1, 毎日のことだから 「仕込み」「お助け」


 それこそ、最初のうちは、彩りのパプリカ、手のこんだおかず(唐揚げや味噌煮、照り焼き)、可愛く切り抜いた海苔など、色々と意気込んだけれど、5時半からの50分で作り上げるのは至難の業で、出勤に遅れそうになることもありました。
 一日や二日できても、毎日継続するのは無理なので、次第に「仕込み」つまりストックを作るようにしました。「茄子の煮浸し」「ほうれん草のおひたし」「肉じゃが」「キュウリの酢のもの」「塩焼き」等々、予め作っておいたり、夕食の残りを詰め替えたりして、冷凍庫のタッパに詰めます。そして、およそ、一週間分の見通しをたてておきます。

「お助け」は、冷凍食品。もう、全てのものがあるけれど、わたしは、「ブロッコリーひとかけら」とか「鶏から2こ」とか「ミックるベジタブル」とか、少量欲しいときに使っています。

 授業づくりで考えると、「仕込み」は、「週計画」でしょうか。毎日でなく一週間の予定をたてておくと慌てずにすみます。お助けの冷凍食品は、「AIドリル」だったり、「業者のプリント」かもしれません。
毎日のことなので、持続可能にしないと体も心も持たないです。助けは必要です。

2, 必ず入れたいもの


 弁当なので、好きな物ばかりが置かずに入っていたら、箸も進むし、食べ残しもありません。空っぽのお弁当箱を見るのは嬉しいものです。でも、一日三食の一つがお弁当。栄養面からも大切な食事なので、野菜は必ず入れるようにして栄養バランスも考えます。特に鉄分は入れたい。
「野菜炒め」「しらすの卵焼き」「お浸し」「サラダ」など、残すかもと思いながら、苦心しています。

 授業づくりで考えると、必ず入れたいのは、知識理解のための練習問題だったり、課題とまとめだったり、思考・判断の話し合いの時間だったりすると思います。
 いずれにしても、必ずあることで、血となり肉となるはずです。そして、決まり(ルーティン)があると作り手も受け手も安心するし、リズムも生まれると思います。

3, いつも同じじゃつまらない

 でも、毎日同じメニューではつまらないですし、驚きが欲しいので、「うなぎ弁当」「焼き肉三昧弁当」「オムライス弁当」「横手やきそば弁当」なんかにもチャレンジしています。やっぱり弁当箱を空けたときの驚きがあると思うと、作り手も嬉しいものです。

 授業づくりでも同じです。
「この時間は、校内探検して消火器の数を数えよう」
「これからまるごと、虫取りだ。誰が一番取れるかやってみよう」
「今日は、この漢字クイズ大会をやろう。全問正解できるかな」
「ふわっフワの卵焼きができるまでチャレンジしよう」
こうなると、子どもたちのテンションは上がります。いつもと違うと言うことが子どもたちの意欲をあげます。間違いなしです。

4,入れ忘れちゃいけないもの


 これは「愛情」です。受け手の今の状態を観察しながら、心を込めて準備することです。声に出して伝える必要はないと思います。
自分の心の中で、家族一人ひとりの顔を思い浮かべます。
「弁当箱空けたとき、どんな顔するかな」
「このおかず食べて、美味しいと想うかな」
「完食してくれるかな」
「春雨スープ覚めてないかな」
「お弁当食べて午後も頑張れるかな」
などなど、思いは無限です。

 授業づくりも、同じです。「主役は、子どもたち」です。こどもたちにとっての最善を考えて進めることは不可欠。それが、「子どもたちへの愛情」
だと考えます。
「この資料、分かりやすかったかな」
「練習問題、みんな正しく解けるかな」
「自力解決の時間、10分で十分だったかな」
「グループ分けの人数は、4人でよかったかな」
「授業が終わったとき、おもしろかったと感じてくれるかな」

 ドキドキ、ヒヤヒヤの毎日。授業づくりは、弁当づくりと同じだと思っています。大失敗しようが、それにめげずに明日がやってきます。どうせ作るなら、喜ばれるものを作りたい。そう思って、今朝も作りました。
                            大賀重樹
先月から始めた「ひげおやじの弁当のInstagram」はこちらです。


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