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主人公は同じことを繰り返しているだけ〜小説のちょっとしたコツ
崖っぷち作家のニジマルカです。
小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。
今回は「主人公は同じことを繰り返しているだけ」です。
どう展開させればいいかわからない
「主人公を決めておおまかな話は決めたけど、章ごとの展開が思いつかない……」
短編を書いてきた人が長編に挑戦すると、そうなりがちかもしれませんね。
ですが、おおまかな話が決まっているなら、章ごとにやることは簡単です。
たとえばおおまかな話が「誰かを助ける話」なら、各章でも誰かを助ければいいだけです。
実は物語というのは、大きな構造の中に、小さな同じ構造があるのが普通です。
ですから、簡単に言うと、主人公は全体的な話でも、小さな章でも、同じことをしているのです。
主人公は同じことを繰り返している
たとえば、皆さんがよく知っているジブリ映画『天空の城ラピュタ』を見てみましょう。
おおまかな話は「シータを助ける」ことです。
ですから主人公パズーは各章でも同じようにシータを助けるか、誰かを助けるか、助ける途中で何かに巻き込まれています。
見てわかるとおり、見事に同じことを繰り返しています。
すべてに当てはまるわけではありませんが、物語はたいてい上図のように大きな構造の中に小さな同じ構造がいくつも入るという入れ子構造になっているものなのです。
変化をつける
長編において、主人公は同じことを何度も繰り返しているだけだとわかったと思います。
ですから、たとえば「誰かに戦って勝つ話」なら、各章でも同じように誰かと戦わせればいいのですね。
ただ、各章でやることには「変化」が必要です。
変化は主に「バリエーション」と「規模」でつければいいでしょう。
【バリエーション】
バリエーションをつけるには、5W1Hを変えるのが簡単です。
つまり、誰かと戦うなら、
・誰が戦うか(who)
・何と戦うか(what)
・いつ戦うか(when)
・どこで戦うか(where)
・なぜ戦うか(why)
・どうやって戦うか(how)
を章ごとに変えるということです。
【規模】
また、少しずつ規模を大きくしていく必要もあります。
と言っても難しいことはなく、たとえば戦う相手を、ザコ→小ボス→中ボス→ラスボス、と大きくする程度で構いません。
あるいは舞台を大きくしていってもいいですね。
村→街→都市→大迷宮、みたいな感じです。
とにかく、変化をつけながら、同じことを繰り返せばいいだけです。
みなさんが好きな物語も、だいたいはそうなっているはずです。
どんな長編も、変化させながら同じことを繰り返しているだけだとわかれば、長編への苦手意識も薄まると思います。
今回のまとめ
小説のちょっとしたコツ「主人公は同じことを繰り返しているだけ」でした。
1.物語は大きな構造の中に小さな同じ構造が入れ子になっている
2.主人公は同じことを繰り返しているだけ
3.章ごとに変化は必要
4.変化はバリエーションと規模でつける
別の視点から言えば、「話の主軸をはっきりさせるには、同じことを繰り返す必要がある」ということでもあります。
それではまたくまー。