短期間で文章が上手くなる法則〜小説のちょっとしたコツ
崖っぷち作家のニジマルカです。
小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。
今回は「 短期間で文章が上手くなる法則」です。
短期的な上達の法則
「いますぐ文章が上手くなりたい!」ということがあると思います。
たとえば、突然「何か書いて欲しい」と頼まれた場合などですね。
上手くなるには相応の時間が掛かるものですが、書き慣れていない人が、短期間で、ある程度上手くなる方法はあります。
長期的にはまた別の考え方がありますが、短期的(たとえば二週間とか)に上手くなる法則があるのでご紹介しましょう。
その法則は、こうです。↓
掛けるエネルギーを上げると上手くなる
ごく普通に表現すると「一生懸命やると上手くなる」ということですね。
「あたりまえだろ!」と思うかもしれませんが、ここで掛けるエネルギーを分解して、式の形にすると理解しやすくなります。
掛けるエネルギーを式にするとこうなります。↓
掛けるエネルギー = 実力 × 技術力 × 時間
実力 :いまの実力(地力と言ってもいいです)
技術力:実力をどのくらい効率よく出力できるか
時間 :費やす時間
うまくなるには
さて、上で書いたとおり、掛けるエネルギーを上げれば(つまり一生懸命やれば)、文章が上手くなります。
掛けるエネルギーを式にするとこうでした。↓
掛けるエネルギー = 実力 × 技術力 × 時間
では、エネルギーを上げるにはどうすればいいかというと、式の右辺の項目を上げればいいとわかりますよね。
ですから、エネルギーを上げる方法は、
実力を上げる
技術力を上げる
費やす時間を増やす
の3つあるということです。
ここで、1の実力は短期的には上がりません。
ですので、結局、すぐに上手くなるには、
技術力を上げる
時間を増やす
の2つの方法に絞られるわけです。
ここまでのことがわかれば、文章が上手くなるのは簡単です。
それぞれ説明していきましょう。
1.技術力を上げる
技術力を上げるのが、最も早く上手くなる方法です。
なぜなら技術力とは、いま持っている力(実力)を出す際の効率のことだからです。
実力をエンジンだとすると、技術力は駆動系だと言えるでしょう。
どれほど馬力があっても、その力をタイヤに伝えることができなければ、車は走りません。
誰でもある程度は文章が書けるので、上の例で言えば、誰でもエンジンは持っています。
ですが、駆動系の手入れは一度もしていないのですね。
ですから、そこを調整しましょう、ということです。
具体的に技術力を上げるには
さて、技術力を上げるといっても、大したことではありません。
次の2つをやればいいです。
文章作法を覚える
日本語の技術的な本を1冊読む
1の文章作法は、ネットで調べるくらいで十分です。
禁則処理などはアプリがやってくれるので、最低限の作法だけ覚えればいいでしょう。
以前、記事を書いたので、それを見てもらってもいいです。↓
文章作法を守るだけで、文章がある程度整います。
2の日本語技術の本を読むは、何かその手の本を1冊読むだけでいいです。
その手の本に書いてあるのは、「こう書くとわかりにくくなる」「こう書くと伝わりやすい」といったことです。
なんでもいいので一冊読んでみましょう。
ド定番は以下なのですが、今はもっと良い本があるかもしれません。↓
このとき、文豪の書いた文章読本みたいなのは買わないようにしましょう。
あれは趣味のようなものです。
2.時間を増やす
2つ目の方法は、費やす時間を増やすことです。
増やした時間でやることは以下です。
原稿を寝かせる
音読する
印刷する
わかると思いますが、それぞれ説明しましょう。
時間を増やしてやること
1の原稿を寝かせるは、書き終えたら放っておくことです。
書き終えたときというのは興奮しているので、文章のおかしなところに気づけません。
何を書いたか忘れるくらい寝かせるのが理想ですが、2,3日置いただけでも、原稿を冷静に読むことができるでしょう。
寝かせてから読み直すと、書き終えたときにはわからなかったおかしな部分がすぐに見つかります。
そこを直すだけで、文章は格段に良くなります。
2の音読するは、書いた文章を声に出して読むことです。
みなさんは音読をしていますか?
プロ作家の多くは、大きな声を出さずとも、音読しているのではないかと思います。
音読すると、文章のおかしなところがすぐにわかります。
読んでいて「引っかかるな」と思ったところは、読者も引っかかる部分です。
その部分を手直しすると、すらすら読める文章になります。
音読をしていないようなら、ぜひやってみてください。
3の印刷するは、紙に印刷することです。
印刷してみると、モニタ上ではわからなかったおかしな部分に気づきやすくなります。
推敲も、最初は紙の方がやりやすいかもしれません。
印刷すると全体を一望できるので、構成のおかしなところにも気づくことができます。
修正や推敲がうまくいくかどうかは、「原稿をどれだけ新鮮な気持ちで読めるか」に掛かっています。
ですから、原稿を寝かせたり、音読したり(耳で聞く)、印刷したりするわけですね。
ちょっとしたコツとして、縦書きで書いているなら横書きに、横書きで書いているなら縦書きにして印刷すると、より新鮮味が増して、おかしなところに気づきやすくなります。
このように余計に時間を掛けるだけで、かなりの効果が見込めるのです。
今回のまとめ
小説のちょっとしたコツ「短期間で文章が上手くなる法則」でした。
短期的に上手くなるには、掛けるエネルギーを上げる
掛けるエネルギー = 実力 × 技術力 × 時間
技術力を上げるのが一番手っ取り早い
技術力を上げるには、文章作法を覚え、日本語技術の本を1冊読む
時間を増やしてやることは、原稿を寝かせる、音読する、印刷する
これくらいやれば、二週間ほどで見違えるような文章を書けるでしょう。
ぜひ試してみてください。
それではまたくまー。