あなたの作品が受け入れられない本当の理由
崖っぷち作家のニジマルカです。
作品を公開してもまったく反応がなかったり、ぜんぜん売れなかったりするとがっかりしますよね。
作品が受け入れられないのには根本的な理由があります。
何度か同じようなことを書いていますが、これに引っかかっている人が多い印象なので繰り返し書いておきます。
そういうわけで、今回は「作品が受け入れられない本当の理由」です。
好きなものがずれている
みなさんはどんな作品を書いていますか?
ジャンルも長さもさまざまでしょうが、共通するのはこうではないかと思います。↓
「自分の好きな作品を書いている」
自分の好きな作品を書くのは、まったく間違っていません。
そもそも好きでなければ、書くことはできないからです。
ですが、誰もが「自分が好きな作品」を書いているにも関わらず、ある作品は多くの人に読まれ、ある作品は誰にも読まれません。
その違いはどこにあるのでしょうか。
なぜ、あなたの作品は読まれないのでしょう?
理由は簡単です。↓
あなたの好きな作品 ≠ 読者の好きな作品
つまり、あなたの好みと、読者の好みがずれているということですね。
好みがずれていれば、あなたがどれだけエネルギーを掛けても、その作品は読まれません。
これは、創作者なら誰もが知っておくべき真実です。
読者と作者は違う
上で書いたように、あなたが好きなものを、読者が好きだとは限りません。
好みの違いがなぜ起きるのか、根本的な理由を示しておきましょう。
こういうことです。↓
読者と作者はぜんぜん違う
図にするとわかりやすくなります。
まず読者の人口分布を見ておきましょう。↓
縦軸は人口、横軸はこだわり度です。
こだわり度が低い「何のこだわりもない人」も、こだわり度が高い「凝り性の人」も、ともに多くはありません。
多いのは常に「こだわりがないわけじゃないけど、凝り性でもない人」です。
要するに普通の人ですね。
「多くの人に読まれる」「売れる」というのは、この「普通の人たち」に受け入れられた結果起こります。
作者はちょっとおかしな人
では、今度は上の図に作者の分布を重ねてみましょう。
こうなります。↓
見事にずれていますね。
読者集団の中で「もっともこだわる人」が、作者集団の中では「普通の人」です。
この際、小説を書いている人は、自分が「ちょっとおかしな人」なのだとはっきり自覚しましょう。
特に長編を書いている人はかなりおかしな人です。
想像だけで10万文字以上書ける人は、普通の人から見れば、立派な異常者なのです。
このように読者と作者の分布がズレているので、作者がそのまま書いた作品は、必然的に、読者にとってはこだわりが強すぎるものになります。
こだわりが強すぎる作品を、普通の人は読みません。
これが、あなたの作品が受け入れられない根本的な理由です。
受け入れられるには?
作品が受け入れられないのは、そもそも読者と作者の分布がズレているからだとわかったと思います。
ですが、世間には普通の人に受け入れられ、大ヒットしている作品もたくさんありますよね。
簡単に言うと、ヒット作を出せる人というのは、以下の3つに分けられます。
たまたま読者と好みがあった人
読者とのズレを認識して制御している人
自然に読者に合わせられる人
1は偶然ヒットを出した人です。
こういう人が連続してヒットを出すのは難しいでしょう。
「偶然好みが合っただけ」と理解できない限り、続けてヒットを出すのはかなり厳しいはずです。
3はある種の天才です。
私の周りにもこのタイプの作家さんが何人かいます。
こういう人は最初からヒットを出せるので、凡人には参考になりません。
私たち凡人が真似できるのは2だけです。
まずは、読者とのズレをはっきりと認識しましょう。
認識しなければ、制御することなど到底できません。
残念ながら、あなたが好きなものを、読者は好きではありません。
ですから、常に読者の好みに合わせて修正する必要があります。
このことを理解しなければ、延々と、誰にも読まれない作品を書くことになるでしょう。
もちろん、自分の好みを貫くのも悪くはありません。
何を目指すかによって、どういう作品を書くかは違ってきます。
受け入れられないことを覚悟する必要はありますが、そういう生き方も悪くはないですね。
今回のまとめ
「作品が受け入れられない本当の理由」でした。
たいていは「自分の好きなもの」を書いている
作者の好みと読者の好みがずれていると、その作品は読まれない
読者と作者は分布がまったく違う
作者がそのまま作品をつくると、読者にとっては濃すぎる作品になる
凡人は読者とのズレを認識して、制御するしかない
自分の好みを貫く生き方もある
私は「売れること」を目標にしていますが、どうしても「自分の好み」が入ってしまいます。
嫌いなものは書けませんから、多少好みが入るのは仕方がないとも言えますね。
それではまたくまー。
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