いない春
3週間が過ぎ
もうダウンを来なくても散歩ができる程の暖かさ
自然は動き続けている
私の時は止まってしまった
というか時間軸がずれてしまったような気がする
なにごともなく
普通の日常を過ごし
ハナコがいて、ヒナコがいて
朝夕に散歩にでかけ
朝夕にご飯をあげる
また明日も同じ日がくると思ってた
母の時も思った
なんの前触れもなく突然 食事中に倒れ
救急車に乗り、病院が決まらずに車の中で母の手を握っていた時に
明日は今日と違うんだね
そんなことを考えていた
『時が解決する』
何度、別れの度に言われてきただろう
実際に時間が経てば、痛みも薄らぎ
思い出はふんわりした優しいものになっていく
でもね、悲しんでいるその時は
淋しくて心が痛いその時は
時が進んでほしくないという気持ちもある
ハナコや 母や ロイ…
お別れした温もりや匂い その存在を
まだ近くで感じていたい
だから、時が流れてほしくないの
でも、自然は止まらない
動き続けていく
それが淋しい
心の中に生き続けている
わかってるけど
消えてしまった存在を探してしまう
どこにも存在がない事を改めて実感して
さみしくなる
やっと完成することができた
ハナコの足形
何か言葉を… 「ありがとう」しかないよね
出会えたことに ありがとう
一緒にいてくれたことに ありがとう
腕の中で最期の息をし終えたこと ありがとう
ハナコがいてくれて本当に安心した毎日を過ごせて、幸せでした
ありがとう
一緒に地面を軽快に踏んできた肉球
ご飯だよ!って声にタッタッタッと早歩きで来る爪
まだ目をつぶれば、鮮明に見える 会える
目を開けると、心配そうなヒナコが覗き込んでいる
もう1週間たてば四十九日か
ハナコどうして急に逝ってしまったの?
また今日も存在を探しては、淋しさをかみしめてしまう
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