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春風に池の氷もとけはてて*四九日法要
青い空
雲ひとつない空のした
愛犬、愛猫、愛鳥と並ぶご遺骨や写真の横に
小さな卒塔婆を置いて
観世音菩薩さまの足元に整列
お経をあげていただいた
体の中に直接入ってくるようなお経
全て理解はできなかったけど
家族として全うしたこの世の生を終え
観世音菩薩さまに、迷うことなく天国へお導きください
とお願いしてくださっている
お経が始まって、しばらくすると
悲しいわけでもないのに
涙がこぼれ続ける
暖かく大きな手が
背中をさすってくれているような感覚
風が強く、手が冷たくなっているのを感じる反面
体の芯がぽかぽかしていた
30分程で法要は終わった
ハナコは立派でした
ちっちゃな体が大きな存在でした
シッポをふりながら、空につづく階段を颯爽と登っていった
初めてちゃんとお別れができたような気がする
でもこのお別れは「さようなら」じゃなくて「またね」
帰り道、ハナコを抱えながら周辺を散歩した
今まで味わったことのないような清々しい気持ち
一生懸命生きたハナコを
しっかり見送れた自分が少し誇らしくも思える
ここまで七転八倒してきた
苦しくて辛くて、どうにかなりそうだった
誰も責めてないのに、自分が許せなかった
転びながら、ぶつかりながら
通り抜けられた
これもハナコが導いてくれたのかもしれない
ハナコだけじゃなくて
母や、ロイ、スリーピー、ごんべ…歴代の相棒達も
帰る途中 よく散歩した公園を通ると、
ハナコの友達が遊んでいた
今までなかなか出会えなかったのに
何人もの友達に出会う
それぞれにご挨拶
ハナコは無事お空に旅立ったこと
時々お空から遊びに来るから、また遊んでねと
自分でもご挨拶したくて
みんなに来てもらっていたんだろうか
ハナちゃん お友達たちの健康と幸せも
見守ってあげてね
おみくじを引いてきたのを
家に着いてから思い出した
春風に
池の氷もとけはてて
のどけき花の
かげぞ うつれる
春の日に暖かに和らぎ花さき匂う如く
今までの悪い運も開けて栄える御籤(みくじ)です
心正しく行いを直ぐにし
色を慎み信心して人に慈しみを施せ
幸いよく添う
ぴったりな歌がでてるかも
小さな黒いだるまさんに添えられた言葉
このだるまさんに何をお願いしようかな
今日は体も心も 心地よく疲れた
徐々にゆっくりと
新しい明日を楽しめるように
体中の緊張を解いて 寝れそうな気がする
ハナコとの出会いに感謝し
ハナコと過ごした日々を誇りに
ハナコをお空へ見送った今日を忘れずに
ハナコが恥じることがない
ハナコが自慢に思える
そんな自分でありたい
ハナちゃん
これからも 今まで通り
良き相棒として付き合ってください
ありがとう
大好きなハナコへ
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