なぜ腕立て伏せはきついのか?パーソナルトレーナー解説「腕立て伏せを科学する」
フィットネストレーナーの小林素明です。腕立て伏せは多くのメリットがあります。
・体幹が強くなる
・上半身の強化ができる
・姿勢が良くなる
・腰痛予防になる
・肩こり解消になる
腕立て伏せはどこを鍛えているの?
腕立て伏せは腕を強くするのでは?と聞かれることがありますが、そうではありません。もちろん上腕三頭筋という腕の裏の筋肉を強化しますが、あくまでも部分的な役割として腕の筋肉を使っています。腕立て伏せはズバリ、体幹力が基本の力となり、胸や肩、腕の筋肉を鍛えています。
たとえば、腹筋の力が弱いと両手を床につき、爪先立ちで一直線に保つことが困難になります。具体的には体が反りすぎたり、体が回転して姿勢を真っ直ぐに保つことができません。この状態で腕立て伏せをするとどうなるかと言いますと、肩を痛める、腰を痛めるという怪我につながります。ですから、正しいフォームを保持して腕立て伏せを行うことが大変重要なのです。
なぜ腕立て伏せは難しいのか?
正しいフォームでの腕立て伏せを何回もこなすのは困難です。なぜならば、腕立て伏せは体重の65%の負荷がかかり、体重60kgの方の場合、ベンチプレスで40kgのバーベルを持ち上げているのと同じことになるからです。
正しい腕立て伏せをするためにやっておくべきことは?
腕立て伏せはハードルがやや高めというのはご理解いただけたと思います。しかし、手順を守って行えば誰でも腕立て伏せができるようになります。今からその手順を説明します。
Step1 腕立て伏せのポーズで静止(ハンド・トゥ)
腕立て伏せのはじめのポーズで静止する体幹トレーニングを行います。このトレーニングの狙いは体幹力をアップさせて腕立て伏せを行ってもブレない体づくりです。
1)両手を床につけて爪先立ちになります
2)しっかりと背中を伸ばしておきます
3)自然呼吸で30秒間静止します
Step2 台を使った腕立て伏せ
いよいよ腕立て伏せを行いますがテーブルなどの台を使って腕立て伏せを行います。高さ60センチの台を使うと体重の40%の負荷がかかります。
方法)
1) 台の上に両手をつきます (ハンドトゥ)のポーズ
2) 息を吸いながら、ゆっくりと胸を近づけます (左右の肩甲骨が近づきます=肩こり解消にも効果的)
3) 息を吐きながら元の位置に戻ります
回数:15〜20回 2セット
Step3 膝つき腕立て伏せ
次に膝をついて腕立て伏せを行います。体重の50%の負荷がかかります。
方法)
1) つま先立ちになり、背中を伸ばし、膝をつけて両手は肩幅よりやや広めにします
2) 息を吸いながら、胸を床に近づけます
3) 息を吐きながら、元の位置に戻ります
4) 2〜3を繰り返します
回数: 15回
ポイント: 動作はゆっくり、腰を反らさないようにします
Step3の腕立て伏せが15回できるようになれば、次の最終Stepの腕立て伏せを行いましょう。
最終Step 腕立て伏せ
では最終の腕立て伏せです。体幹力も必要になってきますよ!
1) つま先立ちになり、背中を伸ばし、両手は肩幅よりやや広めにします
2) 息を吸いながら、胸を床に近づけます
3) 息を吐きながら、元の位置に戻ります
4) 2〜3を繰り返します
回数: 15回
ポイント: 動作はゆっくり、腰を反らさないようにします
まだできる!という方のレベルアップ腕立て伏せ
最終Stepは物足りなかった、という方のために強度を高めた腕立て伏せを紹介します。無理をしないでくださいね!
1)台の上につま先をのせます
2)背中を伸ばし、両手は肩幅よりやや広めにします
3)息を吸いながら、胸を床に近づけます
4)息を吐きながら、元の位置に戻ります
5)3〜4を繰り返します
回数: 10〜15回
ポイント: 動作はゆっくり、腰を反らさないようにします
いかがでしたでしょうか?腕立て伏せもいろんなバリエーションがあり、それぞれ強度も異なります。体力に合った腕立て伏せを選択することが大切です。さらに綺麗なフォームで腕立て伏せができるための体幹トレーニングの動画もご一緒にどうぞ! https://youtu.be/Aa9LT0fnXyQ
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