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食べてないのに味がする、食べたら味がしない(多分更年期)

一時帰国から戻り、大学の授業が始まった4月下旬ごろだっただろうか。
ふと気づくと、歯が変な味だ。
正確にいうと、歯間。
歯医者に行かないと!と思った。
ただ、気がつくのが大抵運転中で、家に帰ると忘れてしまう。
この辺りはまだ、症状がひどくなかったんだろう。

5月。段々、口の中で味がしている時間が延びてきた。
いや、気づくようになってきたのか。
しょっぱいことが多い。
でもたまに、甘い、酸っぱい、苦い。

ある日、チリコンカルネを作ったけど、味がしない。
夫に味見してもらうと、「塩とチリはもう十分!」と言われた。
夫は私が作ったものにはたいてい食卓で塩を振るくらいの人なのに。
出来上がったものも、やっぱりあんまり味がしなかったけど、子どもたちも「今日はしょっぱい、辛い」と言っていた。
これで決定的に、おかしいのは歯じゃなくて、舌なのかも!と気づいた。

調べてみると、加齢による味覚障害というのがあるようだった。
しかし、そこに出ているのは70代とか。
いやいや、私はまだ50、ちょっとそれには早いんじゃないか?!

その他はストレス。
うーん、別にこれといって感じてないんだけどなあ。
あとは栄養失調。
食べる物、食べ方を変えてないし、家族もみな同じものを食べている。
(給食でなく、昼は帰宅して食べるし)
あとは、糖尿病、がん、腎臓病などの大病が列挙されている。

大きな病気じゃないかは確認した方がいいとは思っていたものの、医者に行くのはなかなか面倒くさい。
次女のアトピーがひどくなって、ホームドクターのところに行くついでがあったので、自分も見てもらった。
この時点で6月半ば。

ドクターによると、風邪(コロナとかね)をひいたり、抗生物質を飲んだりすることでも、味覚障害の症状が出ることがあるそう。
しかし、どちらも思い当たらない。
とりあえず耳鼻科への紹介状を出してもらった。
(ホームドクターによる紹介状がないと専門医に行けない)

しかし、近所の耳鼻科をあちこち探したけど、一番早い予約が取れたのは7月末。
しかもやぶと有名なところ。
他のところはもっと遅いから止むを得ない。

ようやく耳鼻科予約の日。
症状は変わっていない。
食べていないときにいろいろな味がする。
食べているときには、あんまり味がしない。
シグナルの異常っぽい感じ。

やぶ先生は、診た感じどこも問題はない。
分からないので、とりあえずMRTして、副鼻腔炎かどうか調べましょう、と。
ところが、ドイツの医療システムとして、MRTなどはまた別の専門医が診療所を開いているので、そこに予約を取って撮影してもらうことになる。
その上、また元の耳鼻科に戻る。

ドイツの医療は基本的に無料だけど、専門医はどこも予約が取りにくいという問題がある。
そんなに時間がかかって、若い人の癌とかだったら、進行して死んじゃうよね?!

帰宅して調べると、周辺のMRT施設は一番早い予約で1月だった。
アホらしい。
大体副鼻腔炎じゃないし!(においはするし)
ということで、もう一度範囲を広げて近所の耳鼻科を調べて、一番早く予約を取れるところを探した。

幸い翌週取れた!
しかも、ドクターが複数いる大きめの耳鼻科。

ドイツ語で状況を説明できるように、もう一度日本語とドイツ語のサイトを見ていたら、気になる文を見つけた。
「まれにホルモンバランスの関係から妊娠中になることも」
ありうる!
いや、妊娠中っていう意味じゃなくて、ホルモンバランス!
更年期と呼ばれるお年頃になっている。

2軒目の耳鼻科でセカンドオピニオンとして、と断って、状況を説明。
でも、その先生も特に味蕾に問題はないから、神経科に行くことを勧める、と。
この先生はいい先生だった。
断定してくれて、無駄に時間を使わなかった。
神経科への紹介状を書いてくれた。

すぐに夏休みの旅行だったので、神経科のアポを取らず、帰ってきてからやろうと思った。
しかし、味覚障害には亜鉛がいいと読んだので、とりあえず亜鉛サプリメントの摂取を始める。
対症療法じゃ!

旅行中はサプリがよかったのか、はたまた次女のアトピーが改善したように海、潮風がよかったのか、変な味はしていなかった!
色々おいしく食べられた。

でも、帰宅後また変な味がするようになった。
旅行にいくのに前後して、歯磨き粉を偶然塩入りのに変えてたんだけど、それで磨いたあとはとてもすっきりしてよかった。
海辺の旅行での改善もあるし、塩っぽいものがいいのか・・・?

それから、亜鉛サプリはコーヒーと一緒に摂取してはいけないという。
コーヒーは亜鉛の吸収を妨げる、と。
これは、「栄養失調説」で、家族もみんな同じもの食べてる~と思ってた誤解と通じる!
コーヒーだけは私しか飲まない!!!

サプリメントはコーヒーを飲む時間帯(大抵1日中飲んでるんだけど、気をつけて、夜は飲まないようにしたり)を避けていたけど、そうすると、摂取を忘れることがあるので、いっそ、と思ってコーヒーを止めてみた。
どのみちコーヒーも長らくおいしく飲めていない。
変に苦味が際立ったり、全く味がしなかったり(同じ豆を同じように淹れていても)。

結果、うん、ここのところ調子よくなっている。
口の中の変な味はほとんどしなくなった。
まだ食べ物の味は薄く感じるけど。
(だから、ここのところずっと、味見してもらう必要があるときは人に頼んでいた)

コーヒーの代用で紅茶を淹れていたこともあるけど、トイレが近くなるので、他のお茶~・・・と棚をがさがさしていたら、口を切ったまま忘れていた緑茶が出てきた。

実家は両親が元々コーヒー屋(喫茶店)を営んでいたので、実家で緑茶を飲む人がいなかった。
同居していた明治生まれの祖父も大正生まれの祖母もコーヒー党だった。
だから、私も緑茶を飲む習慣がなく、開けて1,2度飲んで忘れてたんだろう。
もう飲まないのは分かっているので、最近はいただきものをしても飲む友人に託して、そこで飲ませてもらうんだけどw

しかし、もう何年前のかもわからないw
幽かに香りはする。
いっそ、と思って焙じてみた。
フライパンからいい香りが立ち上がる。
いいねえ。

ということで、ここのところは朝ほうじ茶をいっぱい作って、1日飲んでいる。
焙煎の過程でカフェインも減るみたいだから、体にはいいのか?

結局味覚障害の原因は判明してないままだけど、まあ恐らく更年期のホルモンバランスの変化や加齢で、味蕾がおかしくなっていたんだろう。
長女曰く、
「からしとかビールとか子どもの頃は食べてもおいしくないけど、大人になったら食べられるっていうのは、舌がその味をちゃんと分からなくなるからなんだよ」
つまり、機能の低下である、と。
「えー、あなたそんなことよく知ってるね~」というと、「授業で習った」と。
味覚自体は生物の範囲かもしれないけど、その豆知識的なのは先生の雑談かも。
そういう雑談が意外と面白くて、よく覚えているもんだよね。

私の味蕾ちゃんたちは、もう50年も酷使されて、疲れちゃったんだろう。
ひょっとして本当にこの機能は戻らないのかもしれない。
加齢による味覚障害は70歳ごろからというのは、あくまで平均であり、個人差はあるのだろうから。
それでも、普段変な味がしないだけマシ。

ふわふわとかカリカリとか、とろとろみたいな食感の部分で楽しめるし、ちょっと味が薄いなと思うくらいで、大分機能は回復した。
ということで、亜鉛摂取を続けながら、この状況となんとかかんとか付き合っていこうと思う。
そして、海沿いに住もう!(アトピーの次女とw)
多分、海産物(毎食食べた)には亜鉛の量も多いのかも。
そして、潮風もきっといいのだ!!

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