見出し画像

通信制大学日本語教員養成課程が向いている人、向いていない人

第4クールの履修登録が終わり、私の履修も残すところ今年度4単位、来年度は教育実習を含む2単位となった。
いろいろと考えるところがあったので、ここで一度通信制の日本語教員養成課程についてまとめたい。

今、養成課程の受講を検討している人もいらっしゃることと思う。
その観点から向き不向きについてお伝えしたい。


お勧め! 【安く上げたい人!】

私がまさにこのタイプだった。
通信でも通学でも、他の講座は60万円以上かかる。
大手前では科目履修生なら最安27万円ほどで取得可能だ。
(教育実習先により、追加が発生する場合はある)
でも、安いというのは、内容が他の講座と異なるということだ。

何が違うかというと、多分他の講座は手取り足取り細かく学習する。
大学は、一人で調べたり勉強したりすることが前提に単位が計算されている。
だから、ある程度業務上の知識や経験があって、ただ資格を取りたいという人にはとてもいいと思うが、知識経験ゼロで、資格だけ取っても、実際働くときにちょっと困ると思う。

ただ、聞いた話によると、普通の通学講座でも、実際に働くときには困るらしい。
いわゆる実技に類するような部分が少ないからだろう。
そうであるならば、とりあえず安くあげておいて、最初の勤務先は給与でなく勉強させてくれるところ(研修が充実してるところや、小さくて先輩教員の授業を見られるところなど)を選ぶとよいのかもしれない。

また、地元のボランティアなどで多少なりとも経験があると、授業での理解はより深まると思うので、こちらもお勧めだ。


お勧め! 【海外暮らしの人!】

海外在住の場合は、通学では難しいので、基本的に通信やオンラインコースを選択することになると思う。
オンラインで毎日授業があるような講座もいいけど、時差があると、住んでいるところの夜中だったり、仕事の時間と丸被りだったりと、なかなか難しいだろう。
通信制(オンデマンド)の授業であれば、自分で時間を調整できるので、時差のある地域に住んでいても、続けやすいと思う。
但し、大手前の養成課程は5単位、ライブ授業かスクーリングを取らないとならない。
ある程度長く帰国の予定があって、うまくスクーリングに参加できるのならいいが、そうでないと時差によってはかなりつらいライブ授業を5単位分(土日の各7時間くらい×5回)とらなくてはならないので、仕事を調整したり、家族に協力してもらえるように、考えておいた方がいい。


お勧め! 【忙しい人!】

仕事や家事育児など、他のわらじを履いているけど、資格を取りたい人は、通学コースなどで毎日、毎週がっつり時間をとるのは難しいと思う。
大手前のオンデマンド授業は短い動画で5分とかもあるので、隙間時間をつかって自分の時間に合わせて勉強することができる。
私は大体2倍速で聞いていたので、時間をさらに短縮できたと思う。
忙しい人は時間を有効に使えると思う。
但し、後述するが、自律できない人には無理! 無謀!


お勧めじゃない 【レポートや調べものが苦手な人】

大手前大学の単位認定は、そのほとんどがレポートだった。
ボリューム自体は大してないけど、レポート(書くこと)が苦手な人、自分で調べるのが好きじゃない人には、苦痛でしかないと思う。

各先生から講評が全体に入ることが多いけど、大体書式にのっとってないというお小言や、感想文じゃない、論点がずれているといった苦言が多い。
レポートを書きなれていない人はそれだけで大変だと思うし、自分の仮説や問題にそうように資料を読みこみ、それを適切に引用して、論点を強化するというのが苦じゃないと、多分ものすごく苦労する割に成績が悪くなると思う。

私は幸い書くのが嫌いじゃないので、おかげで成績は悪くはなかった。
でも、よくもないw
まあ、noteを読んでいるような方は、多分書くのにあまり苦労しない方かしらん?


お勧めじゃない 【計画性、計画実行力がない人】

毎日、毎週決められたところに行ったり、オンライン講座に参加したりするのは、思考停止したままできる。
「忙しい人」のところで書いたが、自由度が高いというのは、それだけ自主性、自律性にかかっている。
自分で決めて、自分で行動しないとならない。

だから、オンデマンド動画の視聴、レポートの執筆などの計画を破綻なく立てられて、それを遂行できる人、またもしうまくいかないときがあったときに、うまく計画の立て直しができる人はいいが、そういう計画が得意でない人にはあまり進めない。
(ChatGPTに計画してもらったらいいかも?!)

まあ、それを言うと、そもそも大学の履修計画というのは、自分で決めないといけないので、計画が苦手な人は、通学(オンライン)コースで決められた授業を受ける方が結果として楽だと言えるだろう。

人の目もないので、サボろうと思ったら、いくらでもサボれてしまうので、そういう外野とは無関係に、自主的に学習する強い意志が必要だ。
トレーニングジムの会費を払ったけど、行ったのは最初の1週間だけ、というタイプの人は、よく考えた方がいい。
ただ、ジムは継続性が必要だけど、オンデマンド講座は最初の1か月に死ぬほど勉強できるなら、多分1か月でほとんどの単位を修了させることは可能だ。
だから、それも含めて計画性があって、ガツンとつぎ込める時間があるなら、3日坊主系の人でもイケると思う。


お勧めじゃない 【集中力がない人】

オンデマンドは一方通行なので、集中して聞いたり見たりしていないと、なかなかスムーズに理解できないこともあると思う。
ぼんやりしていると、巻き戻さないとならないときも出てきて、時間の無駄になる。
集中力のスイッチを簡単に入れられる人に向いていると思う。


お勧めじゃない 【一人で平気じゃない人】

計画実行力や自主性とも絡むが、一人で淡々とできない人には苦しいと思う。
他の学生と多少の絡みはオンライン上であるものの、励まし合いながらがんばるというのはなかなか難しい。
もちろん、SNSなどでつながることはできると思うので、個人的に友達になって、話をすることは可能だと思うけど、通学コースなどのように嫌でも毎日会ううちに親しくなる、先生がリードしてくれるといったことはない。
スクーリングでもない限り、人と知り合うのも努力が必要なので、一人じゃ無理、不安という人には通信教育は合わないと思う。

以上、すべて私の個人的な所感ではあるけど、誰かの決定の一助になれば幸いである。



いいなと思ったら応援しよう!