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総道コラム2月

日本の食に込められた祈りと願い
春はお祝いごとが続きます 目出度い時に縁起を担ぐのは外国人も日本人でも同じです
それには 様々な祈りと願いが息づいております
ただ 外国人に比べて 日本人くらい生活習慣の中に縁起を担ぐ国民は いないのではないでしょうか
その典型的な例が日本の料理です 正月に食べるお節料理・お雑煮・七草粥等は全て縁起担ぎが基本です それらを食べることにより
味もさることながら 日々 健やかに過ごせていることへの有り難さが より一層増してくるものです
そして 不思議と何かしら心が躍るのが 伝統に基づく日本の料理なの ではないでしょうか
人生で 大きな節目であり 特に目出度い「婚礼」にまつわる食事を例に 見直してみましょう
キリスト教スタイルで挙式をしても 祝いの宴での特別な料理として 「鯛のオカシラツキ」と言うのが珍しくありません
鯛は美味しい魚その他 姿・形・色合い・名前など総合的に目出度い魚です 鯛の美しい薄赤い色はお祝いの色として最高の色です
それゆえに お祝い事には無くてはならない魚なのです
また お祝いの魚は「オカシラツキ」と言われます
ここで ひとつ解説しておきます オカシラと言えば「御頭」と誤解されている方も多いようですが 正解は「尾頭」です つまり尾から頭まで全て揃っている魚を「尾頭つき」と呼び お祝いごとに使います 「初めから終わりまで全うする」という「完全なもの」を意味するものであり お祝いの宴には特に その喜ばしいことが末永く続くようにと祈り 願う氣持ちが 深く込められているのです
日本人の食事には 四季折々 また 節目ごとの伝統行事においての「食」が 豊富にあり それぞれに 祈りと願いが深く込められております
今 世界中が 新型ウイルスの感染による恐怖と闘う日々において 何かと窮地に 立たされ辛抱を余儀なくされているからこそ「食」を見直してみてはいかがでしょうか またこの機会にこそ 人生を彩る「食」の意味と在り方をぜひ学び 暮らしを楽しんで いただければと願います
2021年2月

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