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新作『Gallery』公開!

 本日、9月18日にFRENZ2022 2日目夜の部で上映された映像作品がYoutubeで公開しました!

タイトルは『Gallery』です。

コマ撮り・ストップモーションアニメとは異なる映像作品で挑戦しました。
どのような経緯で制作したかお話ししたいと思います。細かなシーンの解説は後日記事したいと思います。


『Gallery』を制作した経緯

【起】キッカケ

 まず、キッカケとしては2020年に遡ります。2019年に『ROUND』で初めて会場で見て、登壇した後「来年も出展して登壇したい!」という思いが高まり、2020年の始めたから開始しました。

私は以前から狂気系の映像を作っていた映像作家ぴろぴとさんに興味を持ち、オマージュ的な映像作品を作り、"飯田二歩=コマ撮り"というイメージを壊して幅広いことにチャレンジしたくて制作しました。この時はぴろぴとさんの代表作の一つでもある『doll』を元に作りました。

そんな矢先に新型ウイルスが猛威に流行し、FRENZが中止になるという自体になりました。結局、上映することもなくRENDAと言うオンラインイベントで映像作品を解説するしかありませんでした。

【承】リベンジ

 2021年も中止となり、2022年となってようやくFRENZの公式サイトから開催決定のアナウンスが流れました。私を含めて出展していた人たちにとって待ちに待ったイベントでした。お蔵入りとなった映像作品、リベンジマッチとして挑戦した映像作品と色々な思い出で今回ぶつけてきたと思います。私は『REC』で果たせなかった生の会場から上映を今年こそは果たしてみたいと感じ、制作を始めました。

この時は『REC』同様にぴろぴとさんを意識して作った狂気系の映像作品を作りました。15年前にぴろぴとさんが公開された映像作品を元に作っていました。今年の6月でのイベントで出会うまではそう思っていました。

【転】ポエトリームービーとの出会い

 私に大きな転機となったのは、今年6月に開催された"VIDEO GRAPHERS TOKYO(ビデオ グラファーズ トーキョー)"に参加したことでした。私が聴いたセッションの中で映像作家の菱川勢一さんのとある言葉がインパクトを与えました。

それは『ポエトリームービー』でした。

菱川勢一さんのトークで登場した『ポエトリームービー』

ポエトリームービーの定義(2022年立案時)

Poem (詩) + Movie (映像) = Poetry Movie (ポエトリームービー)

ささやかな言葉と映像表現で想像が膨らむ映像であること
The images should be imaginative with modest words and visual phrasing.

感じる映像であること
The image should be a sensory image.

VGTセッション『ENDING SESSION 豊かに生きるとは、何か。』より

私の言葉を聴いて一度自分の解釈で作って他の人に知ってもらいたいと感じました。また、私はインプットしていることに何もせずにするのが嫌いでした。自分自身が成長するには口ではなく行動してみないと分からないからです。セッションを聴いた後、それにチャレンジしている方が見当たらなかったです。蒔いた種をそのままにするのはいけないと感じました。自分の解釈が間違っていても『ポエトリームービー』という要素を入れた映像作品を作り直しました。

【結】『Gallery』の誕生

 私はぴろぴとさんの映像作品にオマージュしつつ、何かを連想・考察させるような箇所を入れて『ポエトリームービー』っぽさが出すようにしました。主にリンゴ、戦車、骸骨、手描きの血の雨、流血による演出と様々な素材を追加しました。特に蝉と時計のシーンや戦車と赤とんぼのシーンは他のシーンとは異なります。それらのシーンは後日詳しく解説します。

額縁の中に映し出す映像が"動くアート"として表現し、それらが詩集として美術館に展示している作品にしました。『画廊』を英語で『Gallery』と呼び、タイトルが誕生しました。

『REC』から『Gallery』へ変化したこと

①素材・音楽

 素材は昆虫の玩具、手、電球以外の素材は自ら撮影しておらず、Adobe stockから無料素材で使用しました。撮影しにくい素材を手に入れることができ、光沢のムラがなく画像加工編集しやすかったです。ちなみに昆虫の玩具はAmazonで購入しました。リアルな形をしていて不気味な雰囲気を引き立てることができました。

 メインに流した音楽はAudio stockを利用しました。今までは有名なフリーBGMサイトを使用しましたが、利便性が大きいせいか他の映像作品と被りやすい点がありました。そんな中でAudio stockはスタンダードプランで支払うことで様々なところで使用が可能なので差別化をさせるために使用しました。選曲作業も過去のぴろぴとさんの映像作品を参考に類似する音楽を検索することができ、いくつかピックアップし聞き比べた結果、このような曲となりました。

②映像編集や編集ソフトの拡大

 本作は『REC』の時より多くの映像編集をチャレンジしました。
テクスチャ素材と平面レイヤーを組み込ませて、単色気味な背景を減らしました。Photoshopで素材をモノクロでドス黒い雰囲気に編集し、AfterEffectsで再度修正しました。切り抜きもより繊細に切り取りました。画面構成もゴチャゴチャせず強調させるよう意識して配置や移動を考えました。美術館にあるアート作品としてデザインの美しさも一種の表現にしました。

 AfterEffects、PhotoshopのみならずIllustratorも導入しました。主に時計(長針、短針など)、蜘蛛の巣、掠れた文字をIllustratorで制作しました。今回もイラレ職人のコロさんのチュートリアル動画を参考に制作しました。毎回助かります。


今後の解説について

 今回は全体的な解説となりました。『Gallery』での細かなシーンにつきましては後日詳しく解説します。

本日は最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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