第2回作画王グランプリに参加してみて①("breakfast"の制作秘話)
今回はこの間まで開催された第2回作画王グランプリについてお話をしたいと思います。
"breakfast"について
今回は早朝に目覚めた自分が空腹を感じ、朝食を調理するシンプルな作画アニメです。
シンプルな話でありながら制作するのに色々と考えていました。
制作秘話:絵コンテ&シナリオ作り
私は第1回も参加しており、スマホで撮影してPhotoshopでロトスコープし、AfterEffectsで編集しました。
制作過程はほぼ同じですが、前回とは大きく異なりました。
まずは絵コンテとシナリオ作りでした。前回は作画24枚と言う限られた中で一発ネタに近い作品となりましたが、今回は指定された3色を使って6秒以内の作画アニメを作るルールとなりました。そのため、作画枚数に制限がなく6秒以内となるため同じパターンでは通用しないと考えました。
そこで、私は今回、6秒で分かるストーリーアニメを定める事にし、『起承転結』を意識して絵コンテとシナリオを作りました。今回は私が普段使用している無印良品の4コマノートで絵コンテとシナリオを描きました。その時に描いたのはこちらです。
指定された色をどうすべきか、そのシーンは作画何枚(何秒)にするかなどを考えて描いていました。目玉焼きをイメージに浮かび、早朝に起床して空腹する→卵を用意する→目玉焼きを作る→朝食の流れで決めて撮影になりました。
制作秘話:撮影&作画作業
撮影はパジャマに着替えて、起床時シーンや空腹のシーンなどを撮影しました。前回と違いサイズは縦長ではなく16:9にしました。その際に配置環境など強調する物以外の空白がないようアングルを確認しながら撮影しました。
作画作業は第1回目と同じですが、作画枚数が前回の24枚より多い72枚となりました。1秒間に12枚のアニメになりました。ただ、1~2秒で動きは僅かな動作ぐらいしかできなかったので、シーン毎の枚数を調節しました。前回より動作が少ない分のストーリー通りの雰囲気にあう動作になりました。
作画作業をした中で悩んだシーンが空腹のシーンでした。最初はお腹を手で押さえるだけにしましたが、チェックする際に見方によってはお腹を壊しているのではないと感じられました。これだと上手く伝わらないと思い擬音の『ぐー』を取り入れました。テキストモーションを考えていましたが、作画をメインとしているイベントにその表現は適していないと思い、ペンツールで手描きにしました。
太めのフォントになると強めにイメージがあったので体力不足の弱々しいイメージにしたく細めにしました。そのおかげでストーリーの流れに違和感がなくなりました。
制作秘話:編集作業
編集作業は前回通りAfterEffectsで行いました。今回は色指定となったので、作画した素材は線が白黒にし、エフェクトの色かぶり補正で指定の色に変換しました。なので、コンロの火や目玉焼きの黄身などは白、それ以外は黒と作画していました。そうすることでハッキリとした色分けができました。
2回目の参加をしてみて
前回より参加作品が増え、知ってもらえる機会が増えたおかけで、Twitterのいいね数が前回より増えました。また、以前にも書いていましたが、ベスト30位以内に入りました。投稿期間中はクオリティの高い作品が投稿されているのに無理と感じました。そもそも1位になるために参加したのではなく、このようなオンライン映像イベントは滅多にないのでみんな知ってもらいたいという気持ちで参加しました。また、時期がGWだったので映像制作で楽しく過ごしたい気持ちがあった事もありました。
このような結果発表で予想外の驚きと嬉しさがありました。次回については未定です。元々はコマ撮りをメインに制作していたのでコマ撮り制作に専念したいと思います。もちろん、作画王グランプリを盛り上げるために応援します!
※その他
私がこの記事が記載している間、同じく作画王グランプリに参加された方の記事が掲載されていたので紹介します。
はーんぶーんさんの『カラスとゴミひろい』です。
ほのぼのとした絵タッチで和みました。このような日常系は好きですね。