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最近、ニュースを見ると精神的に疲れる

 ニュースを見て世の中について知るのは、とても重要なことだと言われています。私も昔から夜7時から始まるNHKのニュースを、テレビとかいう古代のメディアで視聴しています。色々な知識が増えたり、より考えさせられることも多いのですが、しかしながら最近ニュースを見るのが精神的につらくなってきました。

 政治家の不祥事、戦禍に見舞われる悲惨な現実と泣き叫ぶ子供、強姦や殺人など理不尽な犯罪被害、日に日に悪くなっていくように感じる経済報道。そして大谷、大谷、相撲、サッカー、大谷のホームラン。

 スポーツや明るいニュースはさておき、近頃は衝撃的かつ心に負荷がかかるニュースが増えているような気がします。それらを目に触れる度、私が敏感過ぎるだけかもしれませんが、画面の向こうの悲劇的な被害者の感情が乗り移ってきて、せっかくの大団円が台無しになってしまうのです。

 きちんと世界中の現実から目を逸らさずに直視することが報道の使命であり、ニュースに必要であるのは疑いありません。しかし、行き過ぎた悲劇は見るものに「ニュース疲れ」を引き起こす場合もあると思います。そうして精神衛生を守るためにあらゆる報道をシャットアウトし始める人が出れば、それこそ本末転倒です。

 調べてみると、「ニュース疲れ」「共感疲労」なる言葉があるのだと知りました。まさしく私の現状をきれいに掬い取った言葉のように感じます。それらを防ぐためには、いったんニュースから離れたり視聴する回数を減らすこと、深く共感するのではなく事実をありのままに受け止めるように心がけると良いと書かれていました。

 確かにそうすることによって一時的に「ニュース疲れ」が癒されるのかもしれません。しかし、問題の抜本的な解決にはつながらないようにも感じます。

 個人的には、報道する側も必要以上に視聴者に精神的負荷をかけないよう配慮する姿勢が求められるのではないだろうか、と考えます。センセーショナルな映像によって世間の注目を掻き立て問題に目を向けさせる、のは大切なことですが、それらが行き過ぎてしまうとそもそも社会全体から目を逸らしたり、あるいは感情を煽られて極端な考えを持ってしまう人が増えてしまう可能性があります。

 見る者を感情的にさせず、それでいて事実をきちんと伝えられるような、感情倫理に基づいた報道が必要なのではないでしょうか。そんなことを思いながら、だらだらとyoutubeで猫動画に癒される日々です。

 

 

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