書評:魔女っ子ロージー


 きのうはなにかザック・スナイダー版のジャスティス・リーグについて書こうとか書いてたんだけど、やめた。気分じゃなかったから。かわりに書評を置いておこうと思う。今日はこれ。

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 魔女っ子ロージー。出版は2010年。徳間書店出版。作者は森奈津子。代表作は『西城秀樹のおかげです』とか『からくりアンモラル』。性とSFを組み合わせた作風の人。

 これは実は長編や連作短編集などではなく、一つ一つが完結した短編集なんだけど、全体の雰囲気は表題作を読めばつかめるだろう。しかし、そんな時間をとってもらうわけにもいかないので、とりあえず本をひっくり返すのがいい。
 さてひっくり返してみると、この作品はいわゆる魔女っ子ものの一つである、ということがわかる。クリィミーマミやらアッコちゃんやらサリーちゃんなどの古いアニメに影響を受けた作品だ。彼女たちがアイドルをやったり日常の困ったことを解決したり交通事故にあったりするところを、魔女っ子ロージーこと渋谷ロージーはエッチな問題を解決するというわけである。
 しかし、エッチな問題と聞いてto love る辺りを想像したならそれは残念。同じジャンプでも魔女っ子ロージーが一番近いのはストップ! ひばりくん辺りだし、少年誌にまで拡大すればバーコードファイター、もっと言えば同じ作者による“ア〇ルエンジェル”である。因みに〇に入るのはナ行だから適当に合わせるといい。
 著者特有のやたらと軽い貞操観念やナニソレ? という展開など、その手のものが好きならかなり楽しい読書体験になるだろう。

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