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ガラスボトルの魔法

先日、ランチで訪れたイタリア料理店で、お冷を透明なガラスのボトルに入れていたのがシンプルなのにおしゃれで、自分の部屋でも真似してみたいと思いました。

一人暮らしだし、誰に見せるわけでもないけれど、こういう小さな工夫で日常が変わることってありますよね。

その日の帰り道、スーパーに立ち寄り、さっそく似たようなボトルを探してみました。でも、水用のガラスボトルって売ってないですよね。代わりに目に入ったのが、透明なボトルに入った白ワイン。「これだ!」と思わず手に取ってしまいました。値段も手頃だし、飲み終わればあのガラスボトルとして再利用できる。何より、見た目があのイタリア料理店で見たものにそっくり。

家に帰ってワインを冷やしつつ、まずはちょっと一杯。気づいたら二杯、三杯と進んでしまい、最終的にはボトルが空に。「一人だからいいか」と開き直りつつ、飲み終えたボトルを洗って水を入れてみました。キッチンにそのボトルを置いた瞬間、ふと「あのお店の空気が部屋に流れ込んだような気分」がして、なんだか嬉しくなりました。

次の日の朝、いつものように水を飲むときに、そのボトルがちょっとした魔法をかけてくれたんです。透明なボトルからグラスに注ぐだけなのに、水がやけにおいしそうに見える。あの料理店で感じた「ちょっとおしゃれな雰囲気」が、自分の生活に入ってきたみたいで、一人暮らしの部屋が少しだけ特別な場所になりました。

もちろん、誰に見せるわけでもなく、これを楽しんでいるのは私だけ。でも、それがいいんです。一人暮らしだからこそ、自分のためだけに何かを演出する楽しさがある。少し手を加えるだけで、普段の生活が「ただの日常」から「ちょっと素敵な日常」に変わる気がするんです。

こうして、私の部屋には新しいルーティンが生まれました。透明なボトルに水を入れて飲むこと。誰かに褒められるわけでもないけれど、その小さな満足感が、私にとっては最高の贅沢です。

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Risa
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