アホの詩
夢見れれ
無為の幽谷
相変わらずに
有為の深山
谷に変えては
去り行けず
鳥の荒笛
亀の泡
去り行けば
泥の川
鷗を汚せて
江河に身投げ
酒の空
時を切れ切れ切れにさせろう
山に山の竹と咲く山菜の花
崩れ庵の錆び天井を支える
赤い釘と釘屑
崩れず朽ち果てになった
本棚、その中に一巻もなく
襤褸桶は晴れの日
山狩りは雨
恋時を波に任せ
船が手のひらで
握れたいなら逆様に堕ちる
葛の根の粥で出来た暗礁
泥棒を泥の泉に誘う
賢人英雄の帰り場所
嗚呼、筍ご飯を食べたいな
海難のせいで
水の下で、黄泉所の食堂は
肉団子の野菜あんかけばかり
鬼は泣きちゃう