17年 11月に読んだ本の一言感想メモ
◆17年10月はコチラ
・『名画で読み解く ブルボン王朝12の物語』中野京子★★★★☆
フランス文化が最も花開いたルネッサンス期が舞台。2ヶ月前に読んだ同シリーズ『名画で読み解く ロマノフ王朝~』がどことなく薄暗い絵画が多かったのに比べて赤の色彩を基調とした明るい作品が多い。ま、太陽王ですからね。
・『物語 カタルーニャの歴史ー知られざる地中海帝国の興亡』田澤耕著★★☆☆☆
この所ニュースでよく取り上げられているカタルーニャ独立運動の背景となる歴史を理解しておきたいと思った。カタルーニャはスペイン領だが隣国フランスの影響を強く受け独自の文化圏が形成された模様。
・『学校では教えない「社会人のための現代史」』池上彰★★★★☆
今の世界秩序の大半は戦後に作られたにもかかわらず学校の授業ではおざなりとなりがち。本書は東西冷戦のとき各国がそれぞれどのような経緯をたどって現在に至るかをわかりやすくまとめた「現代史」を学ぶ上で最適な一冊。
・『風濤』井上靖★★★☆☆
蒙古(モンゴル)の日本上陸戦「元寇」を高麗(朝鮮)視点で描いた奇書。日本をあえて反対側へ突き放すことで今までとは全く違った景色が見えてくる。
・『「街道」で読み解く日本史の謎』安藤優一郎★★☆☆☆
先月読んだ『「神社」で読み解く~』が面白かったので。京都と江戸をつなぐ東海道と中山道が中心。個人的には五街道をもっと満遍なく扱ってほしかったかなー。
・『将棋の世界』大内延介★★★☆☆
将棋を長年打ち込んでいると「そもそも将棋とは一体なんなのか?」という根源的な問いが頭をもたげることがある。そんな末期将棋ファンの渇望に答えて現行将棋の成立史から昭和の個性的な棋士まで深く広く扱った隠れ名著。
・『楽しい古事記』阿刀田高★★☆☆☆
同氏の著作は『ナポレオン狂』『ギリシア神話を知っていますか』に引き続き3冊目。神話はどこかで読んだ筋書きばっかりでどうしても途中で眠くなっちゃうんだけど、短編の名手・阿刀田語りのおかげで何とか完読できた。
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