17年 4月に読んだ本の一言感想メモ

◆17年 3月はコチラ

・『池上彰のやさしい経済学(1)しくみがわかる』池上彰★★★★☆

池上さんの解説の分かりやすさは僕の口から改めて論じるまでもないが、本書は同氏がこれまで手がけた経済関連本の中でもとくに優れた一冊と思う。ちなみに(2)はいま挑戦中だけど今の僕の頭ではまだ難しそう……。

・『京大芸人式日本史』菅広文★★☆☆☆

筆者は京大卒お笑い芸人「ロザン」のボケ担当。タイムマシンで各時代の歴史上の人物と会ってコント形式の会話を繰り広げる異色きわまる日本史再入門。

企画自体はとても面白いのに学校の授業と同じで近現代史(明治以降)が駆け足気味だったのが残念。

・『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』塩野七生★★★★☆

15世紀に突如現れた軍略の天才、チェーザレ・ボルジア。当時何ヶ国にも分かれたイタリア統一の野望に燃えた短くも激しい男の生涯を描く。

読んでいて織田信長にそっくりだと思った。チェーザレも志半ばで没してしまうのだが、イタリアで豊臣秀吉にあたる人物は誰なんだろ?仏のナポレオン?

・『高校生からわかるイスラム世界』池上彰★★★★★

日本人にとって馴染みの薄いイスラム世界を、例によって(?)池上氏が分かりやすく解説。

実は本書を読むのは3度目で、シーア派とスンニ派の違い、パレスチナ・中東問題は何度勉強しても忘れてしまいます(汗)。定期的に読み直したい一冊。

・『美しい国へ』安倍晋三★★★☆☆

第一次安倍内閣(2006年)のとき総理自らが著した貴重な一冊。

どうも安倍政権に関しては激しく非難するか熱狂的に支持するか両極端な意見が多すぎる気がするので、ご本人の文章からどういう政治スタンスの持ち主で、どこへ向かうつもりなのかを自分の目で冷静に見極めたいと思った。

・『大国の掟』佐藤優★★★★☆

北朝鮮情勢がにわかに緊迫してきたので世界の時事にくわしい佐藤氏の比較的新しい著書を購入。

佐藤氏の本は難解で挫折することが多いが、個人的にちょうど知りたい内容だったのと、今まで読んだ池上本が理解の助けになって何とか読破。嬉しい。

・『マルティン・ルター―ことばに生きた改革者』穂善義和★★★☆☆

キリスト教といえば16世紀はじめまでヨーロッパ全体がカトリック一色だったが、イタリアの動乱によって総本山のローマ教会が弱体化し、欧州各地で宗教改革の波が起こる。

本書のルターはプロテスタントの開祖だが、それ以外にもカルヴァン派やイングランド国教会などの各宗派の解説があり勉強になった。

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