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超昭和なドラマ「ヤヌスの鏡」が再放送!韓ドラをさらに激しくしたような展開がてんこ盛りです;ドラマ寸評:再放送(TOKYO MX)

いきなりごめんなさい
上記Youtubeは2019年にリメイクされた桜井日奈子版でございます
今回、再放送されるのは1985年に放送された杉浦幸版
お間違いなきように…

ということで1985年版のドラマ「ヤヌスの鏡」
本日12/16(月)からTOKYO MX 朝5:00より再放送が開始しました

主演は撮影当時16才だった杉浦幸
雑誌「Momoco」に素人として登場して人気が出始め、その後ホリプロに入社、その年にこのドラマに抜擢され、ドラマの放送中に歌手デビューとまるでドラマの中の出来事のような怒涛の経緯でデビューした逸材
当時は10代だったので当たり前といえば当たり前ですが、幼いです
幼くて儚げで可愛い感じが魅力的なアイドルといった印象でした

そしてこのドラマは大映制作
いわゆる大映ドラマが絶好調な時期のドラマのひとつです
80年代の大映ドラマといえば堀ちえみ「スチュワーデス物語」を始め、「スクール☆ウォーズ」「不良少女とよばれて」「少女に何が起こったか」などなど、後年のバラエティではパロディ的に扱われるようなオーバーアクションな演技、荒唐無稽なストーリー展開、クサイセリフ、とんでもない出生の秘密を持つ主人公…など
これらを大真面目な演技で魅せるという流れがいわゆる”大映ドラマ”で、密かに韓流ドラマに影響を与えているのではないかと思っております

そんな黄金期に作られたうちの一本がこの「ヤヌスの鏡」
この作品を80年代大映ドラマのベスト1に選ぶ人も多い秀作です

オープニング早々、おばあちゃん役の初井言榮さんの演技が光ります
杉浦幸演じる裕美のことを坐禅でお坊さんが棒で叩くがごとく、叩きまくります
理由は、"ラブレターを貰ったから"
ラブレターを貰うなんて自分に否がないと思うでしょうが、おばあちゃんに言わせると「それはあなたの心に隙があるせいです!」と一括!(おいおい(^_^;))
しかもその様子を影から見ている裕美の両親(前田吟、小林哲子)は可哀想と感じながらも「あれは、裕美が物心ついた頃からのおばあちゃんの儀式だから」と見て見ぬふりをするしまつ(なんじゃそりゃという感じですが)
この毎回のように登場する初井言榮さんの折檻シーンは後世に残るようなインパクトです!
ほぼ無表情で折檻し続ける言榮さん
門限を破り帰りが遅れた際には「どこに行ってたの!白状しなさい、この性悪女!」
性悪女w
台詞として発せられるのを初めて聞きました
しかし初井言榮さんの演技力で強引にねじ伏せてくれます
上記、桜井日奈子版では国生さゆりさんがおばあちゃんを演じていますが、貫禄が違います

そんなおばあちゃんに
女性の最高の美徳は純潔である
あなたには一流の女性になってもらいたいの
と厳しくしつけられた高校生の裕美

それがある時、ガラスの割れる音や人が叩かれている様子、御香の香りなどがキーポイントとなり、裕美の別人格が現れてしまう
そう、この物語は多重人格がテーマのドラマなんです

そして大映ドラマ的な演出として、別人格が現れるとメイクも髪型も着ている服まで変わってしまう(チェンジしているところは見せない)ことは誰もツッコまないというのは超大映的w

普段は物静かで清楚系で、話し方もはかなげな高校生の少女が、別人格になるとまるでバラエティ番組のケバイ女のごときメイクと衣装に変化して、夜の六本木に繰り出して喧嘩三昧という変化も極端で思わず笑ってしまう展開です
まぁ当時(80年代)としてはイケてるファッションだったのだろうか?
といっても16才の女の子にドギツいメイクしている時点で違和感ありありなのですが…

周りを彩る共演者も懐かしい面々が揃っていました
まずは、当時おニャン子クラブとして人気絶頂だった河合その子が裕美の同級生役で出演(現在は後藤次利夫人)
懐かしい!
私の中ではおニャン子クラブの中で一押し、飛び抜けて美人というタイプでは無いですが、普通っぽさの最上級のような可愛さが大好きでした
ちょっと当時を思い出してキュンキュンしてしまいましたw

他には宮川一朗太、長山洋子という当時の学園モノでは定番の出演者に加え、好青年だった頃の竹内力が出演していたのは今回始めて気が付きました
竹内力の高校生役です
不良じゃないですw
河合その子の恋人役という真っ当な役を演じてて、改めて見ても竹内力と気づかないかもしれないくらい印象違います
ちなみにその後、好青年とか御曹司とか真面目な役が自分には合っていないと気付き、悪役、不良、ヤクザなどアウトロー路線に変更
Vシネの帝王と呼ばれるようなブレイクを果たし、今に至るわけですね

ドラマのオープニングでナレーションが流れるのも大映ドラマの定番ですね
表も裏も顔という彫刻の映像に合わせ
「古代ローマの神・ヤヌスは、物事の内と外を同時に見ることができたという。この物語は、ヤヌスにもう1つの心を覗かれてしまった少女の壮大なロマンである。もし、あなたに、もう1つ顔があったら・・・」

主題歌は、椎名恵の「今夜はエンジェル」

この主題歌とオープニングナレーションだけで一気に大映ドラマの世界に引き込まれます

残念ながらTVerでの見逃し配信などは無いようす
興味を持った方は早朝からテレビに齧りつくか録画してお楽しみください


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