’24.7月期 新番組寸評（テレビ朝日）
素晴らしき哉、先生（日曜 ２２時）
生田絵梨花の地上波連続ドラマ初主演作品（8/18スタート）
高校教師がメインの学園ドラマ＆教師成長ストーリー
かつては”聖職者”と言われた教師だが、今やブラック企業なみの悪い噂もある職種。
そんな令和時代の”教師”のリアルな仕事現場を舞台に、上司と生徒の親たち、そして生徒たちの板挟みに苦しみ教師を辞めようと考える２年目教師の笹岡りお（生田絵梨花）
学校では猫を被っているが、彼氏・大友聖也（小関裕太）の前では喜怒哀楽も激しくも素直な恋する女の子。一人の時は裏アカで愚痴も吐くような人間らしさ全開なりおだが、ついに教職を辞める決意をする。
ところがそんなタイミングで先輩教師が怪我（自殺未遂？）をし、りおにクラス担任を任されることに…
渋々引き受けざるを得ない状況に退職する気であることも伝えられないりお。さらに保護者会ではケチョンケチョンに非難され、ますます辞めたくなるりおだったが、生徒たちの本音に触れる機会があったことで教師を続けること決意する
という所で第１話が終了
（プラス、彼氏が自宅で…っていうひっぱりもありますが）
生徒が主役では無く、先生という仕事を通して人間的に成長していく教師・りおの成長物語？
ハートウォーミングな学園ドラマの風情ですが
開始早々主人公・りおが彼氏にワインをあおりながら長々と愚痴を吐きまくるという通常とは異なった展開を見せるオープニングですが…
なんと！
”８分３０秒”
回想シーンを交えることで単調になることは避けているものの、新番組冒頭が愚痴シーンで埋め尽くされるという突飛な展開
愚痴シーンの中に主人公・りおのキャラ設定を織り込むことでこの冒頭シーンだけでりおがどんな人間なのかはハッキリとしましたが、ここで挫折してしまった人もそこそこいたようで…
このドラマの脚本・演出は宅間孝行
2012年まで東京セレソンDXを主宰していたり、俳優の一面ももっている、もちろん映画、テレビドラマの演出もしておりますが、なかなか一筋縄ではいかない監督のようですね
冒頭の愚痴シーンなどは舞台的な感じも強く、この監督さんは演劇的演出が好きなのかなと邪推しております
また通常の連ドラは監督が３人ほどいるのが普通
理由は撮影が終わった話数から編集など仕上げ作業に入るので、撮影と並行させられない為
それがこの作品、番組HP上では監督名が宅間孝行ひとり
撮影を全部終えて編集しているのか、別な手を使っているのかは不明ですが、監督が一人ということは作品全体をコントロール出来るメリットが生まれます
いわば作家性の強い作品になる可能性が高そうです
好みに合う、合わないはありますが、ちょっと変わった連続ドラマになりそうな予感がしております
教師が主人公ではありますが、生徒たちにも魅力的な次世代俳優が大挙出演しています
茅島みずき、鈴木仁、橘優輝、永瀬莉子、矢吹奈子、小宮璃央、小栗有以などなど…
生徒たちの活躍を見るのも楽しそうです
青島くんはいじわる（土曜 ２３時）
渡辺翔太＆中村アンのW主演
絶食系年下男子とアラサー女子との
契約恋愛から始まるマジ恋愛
１，２話では年下男子の青島くん（渡辺翔太）がかなり思わせぶりな態度を取りまくり、雪乃（中村アン）を焦らしに焦らす展開
しかし青島も過去の恋愛で何かあったらしく、今後は青島くんの気持ちの移り変わりがストーリー展開のカギを握りそうですね
まぁある意味、最近の王道恋愛ストーリー
メチャ甘な恋愛ドラマが好きな人にはハマリそうです
顔に泥を塗る（土曜 ２３：３０）
自尊心低め女子ながら受付嬢という所に若干の疑問は感じますが、ドラマとしてはなかなか面白そうです
モラハラ彼氏役の西垣匠が良い芝居してます
今までは犬系男子タイプの役が多かった印象がありますが、今回はモラハラ男としてとことんイヤなヤツを好演してます
無表情な感じが余計にいらだたせてくれて怖いです
メイクで人生を変える
人生逆転ラブストーリーというキャッチコピーなので
こんなモラハラ男とはさっさと別れるのかと思いきやそうでも無いらしい
原作を未読なので今後の展開が読めず、楽しみです
主演の高橋ひかるさん
2017年の全国高校サッカー13代目応援マネージャーの印象がとても強く残っている女の子
2019年の古田新太主演の異色ドラマ「俺のスカート、どこ行った？」などに出演していて順風満帆な女優人生かと思ったらそうでも無いようで、このドラマのあと体調不良で１年くらい芸能活動を休んでいたようです
復帰後はバラエティ番組での活躍のほうが目立ってしまって、ドラマでのイメージがわかない時期もありましたが、ここ数年は「ハレーションラブ」や「リビングの松永さん」など深夜帯ながら主演を続けていてます
ただ活動期間が長いイメージもあり、新鮮味が薄れているとでも感じているのか同世代の目新しい女優さんが多く生まれている時期的なものもあるのかちょっと注目度は低めな印象も受けますが、再注目されて良い俳優だと思ってます
南くんが恋人！？（火曜 ２１時）
若手注目株の飯沼愛主演。現在20歳。TBSのスター育成プロジェクト「私が女優になる日」の初代グランプリで、その後ガッキーが主演した「パパとムスメの7日間」のリメイク版（2022年）に主演。ドラマ出演を重ねつつ、去年は「VIVANT」の中盤のキーポイントとなった太田梨歩役、「マイ・セカンド・アオハル」では大家の娘役などで大いに注目され始めた俳優さん
大きな目が印象的でとても可愛いが「VIVANT」の大田役などクールな印象も併せ持つ素敵な顔立ちをしています
内容の方は、今回は男女逆転させたので大幅な改変をしそうだが、セルフオマージュなども含めてたり遊び心もありつつも新しい話で楽しませてくれそうです
ただ男女逆転してしまうとあのシーンやこのシーンの面白みが無くなってしまうのではという懸念はあります
初代の南くん、武田真治が父親役で出演は制作側のセルフオマージュ！？
主演の二人が若いのを気遣ってか、周りのキャストは意外と？豪華です
木村佳乃、加賀まりこ、光石研、室井滋、沢村一樹ほか
全体的にベタなホームコメディでしょうが、気軽に楽しめる作品にはなりそうです。
ただ第１話の南くんが小さくなってしまうくだり
いろいろと雑すぎて残念
特にCGは使った技術も古めかしいものですが、なんかサイズ感がおかしくへんてこな画面構成に見えてしまいました
安っぽいCGは予算の関係でしょうがないにしても、使う機材も妥協がみられるのがツライ
南くんのサイズがカットによって違うようにみえる（実在物との対比がおかしい）のもツライところ
今後は南くんとちなみの合成場面がメインに成るはずなのでここで興ざめしてしまうのは避けたいですよね
主演のもうひとり南くん役の八木勇征
実際の年齢差を考慮して大学生設定に変更したようですが、それよりも大人にみえてます
恋のライバル役が武田玲奈。バスケのコーチ役。
高校生と大学生の恋愛。ライバルは大人。今までみたいな高校生の胸キュンストーリーにならないことが今後にどう影響するのかも心配です
伝説の頭 翔（金曜 ２３：１５）
2003年スタートの夏原武・原作、刃森尊・作画の少年マンガが原作のヤンキードラマ（刃森尊の漫画としては連載デビュー作の「破壊王ノリタカ！」などが有名）
このドラマに関しては、笑って観られるかどうか
くだらないといいつつも楽しめる人だけ楽しめば大成功
主演は、伝説の男・翔とその替え玉となる引きこもり男子山田達人の２役を高橋文哉
また、翔の懐刀的な大門伝助役を菅田将暉の弟菅生新樹（すごうあらき）が演じるのも注目ポイント
ヒロイン役として翔の恋人でレディース「紅」の総長の井桁弘恵
達人の推しアイドル役で関水渚
その他、若手有望株な俳優も多く、プログラムピクチャー的な作品と捉えれば良作でしょう
監督は住田崇、近藤啓介、植田尚。このメンバーならそつなく面白い作品にはなるはずで、あとはこの世界観を楽しめるかどうかです
スカイキャッスル（木曜 ２１時）
好悪がハッキリと分かれるドラマです
「六本木クラス」が好き、楽しめたという人には大オススメな作品
韓国ドラマ「スカイキャッスル〜上流階級の妻たち〜」のリメイクドラマで、第一回目の放送後から「梨泰院クラス」が「六本木クラス」とリメイクされた時と同じような批判が炸裂しています
曰く、豪華さが足りない、韓国の社会事情と日本は違う、演技力が雲泥の差…などなど
とはいえ「六本木クラス」も視聴率、話題性と事欠かず人気作となったようにこの作品も好きな人には刺さることになるのでしょう
テーマとなるのは子どもたちを受験戦争へと送り込む親たちのわがままぶりと病院内で起こる権力争いに翻弄される家庭内のゴタゴタ
そこに病院の権力争いに関わる陰謀の謎解きなどが絡んだ人間関係のドロドロ系ドラマ
ネット記事などにはなりやすい賛否両論を毎週繰り広げそうです
お好きな方は間違いなく楽しめます
科捜研の女 第２４シーズン（水曜２１時）※《未視聴》
1999年10月に始まったシリーズの第24シーズン目
京都府警科学捜査研究所（通称・科捜研）の法医研究員・榊マリコ（沢口靖子）を中心としたミステリー＆人間ドラマ
君とゆきて咲く〜新選組青春録〜（水曜２４：１５）※《未視聴》
前田拳太郎、奥智哉W主演ほか2.5次元俳優を中心に次世代ネクストブレイク俳優が大挙出演するシン・時代劇ドラマ
7/17の第12話より新章に突入
その他のチャンネル
日本テレビ
TBSテレビ
フジテレビ
テレビ東京
NHKほか（ローカルなども含む）