【読書記録】『頭のうちどころが悪かった熊の話』安東みきえ　著

小泉今日子さんの書評↓を読んで出会った本です。

小泉今日子書評集

『頭のうちどころが悪かった熊の話』

ヘンテコなタイトルが気になり、
イラストに心を奪われてこの本を手に取りました。

頭のうちどころが悪かった熊の話 (新潮文庫)

本を開いてみるとたくさんの生き物たちが登場する7つの寓話でした。

頭のうちどころが悪かった熊は喪失した大切な記憶と愛する妻、レディベアを取り戻す。

他にも…

“キツネを食べてしまって後悔する虎“

“過去のことしか考えられなくなったお父さんベビと
未来のことばかり考えるお母さんベビ、そしてその子どもベビ“

“ないものねだりをするひねくれ者のカラス“

“たったひとりの自分の世界の王様になったおたまじゃくしとヤゴの友情“


“意味という言葉の意味を考えて悩む牡鹿“

“冬眠ができない不眠症のツキノワグマがお月さんと会話する“

それぞれの生き物のキャラクターや様子が微笑ましい。
だけど生き物世界の不条理さが鋭くて、ちょっぴりビターな感じ。考えさせられる…。