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「集会。」ショートストーリー
「今日の議題はすでにあるものから発議があった。」
「虐殺についてだ。」
長老の声が普段の何倍も重々しく響き渡った。
猫たちの間で動揺が拡がる。
しっぽが逆立っているもの。
ブルブルと震えあがっているもの。
長老はゆっくりと集まっている猫たちを見渡すとまた発言した。
「それもただの虐殺ではない。私たち種族を食べるというらしい。」
それを聞いた猫たちは一斉に唸り声をあげた。
「どこのサイコパスがそんな怖ろしい所業を。」
血気盛んなものは自分がそいつのもとへ行って決着をつけねばと思った。
目を引っかいてつぶし、喉を切り裂いて同胞の無念を晴らせなければならないと、いきりたった。
「待て待て。」
「それはまだ起こってはおらん。爪毛とかいう人間が書いた掌編の中の話しだ。」
途端にそこにいた猫たちの胸がなでおろされた。
「なんだ。作り話ですか。なんで大事な集会の議題に。。。」
「何言ってるんだ。ことはそう簡単じゃない。」
「あいつら人間は私たち猫種族に奉仕する身なんだぞ。」
「それなのに。たとえ。創作上とは言え。けしからん。」
「そうだ。いつかは本当に食べようと思っているのかも知れない。」
猫の目のような三日月の夜、爪毛に対しての議論が紛糾した。
どう対処すべきなのか。
手っ取り早く、始末してしまえという物騒なことを言い出す急進派の一部もいた。
人間という存在は猫にとって愛玩物。たかが爪毛ひとりが想像で書いた話しなのだから、大目に見てやるべきというのが穏健派の意見だった。
とにかく夜を徹して議論された結果。
もう少し監視してからでも遅くないということになった。
「とにかく。すでに爪毛のもとには3猫ほど潜入させておる。何かあればすぐさま、報告が上がってくる。それまでは早まったことは控えるように。」
長老の声で集まった猫たちは奉仕人たちのもとへ帰って行った。
にゃおん。
下の爪下様の掌編に対して私いとうは思うことなんてこれぽっちもありません。創作ですので呼び捨ても故意ではなく、まして。うちのにゃんこ三姉妹に脅されたとかにゃんて。。。むにゅむにゅにゃん(;^_^A