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【ジェラート専門店開業日記 #45】牛乳を求めて酪農家さん訪問
こんにちは。
このブログは未経験からジェラート専門店を開くまでの道のりを紹介しています。
今回は美味しいジェラートに欠かせない「牛乳」のお話。
地産地消を掲げるとはいえ、近所には酪農家さんはいません。横浜市内で調べると数件、牧場経営されているところはありましたが、すでに自分たちでアイスクリームやソフトクリームなど、六次産業化に取り組まれている様子だったので、何となく連絡するのを躊躇していました。
そんな中、調べを進める中で偶然見つけた神奈川県西部の足柄にある「薫る野牧場」。女性一人で始められた牧場とその酪農に対する考え方にとても興味と感銘を受け、連絡を取ってみたところ、快く応じてくださいました。
訪問時間を予約してから、現地を訪問してきました。
※観光牧場ではないので、突然の訪問はNGです。
足柄にある道の駅「金太郎のふるさと」のごはんが美味しく、数か月に一度くらいの割合でお昼を食べに行くのですが、そこから車で30分ほどの距離にその牧場はあります。かなりマイナー情報ベースなのはご容赦を。
カーナビを設定していたのですが、ものすごい急勾配の山道を通ってようやく辿り着きます。一度道を間違えてしまい、これ以上進むと戻れなくなるという恐怖を感じるくらい狭い山道に入ってしまいました。何とか引き返し、ようやく辿り着いた先に待っていたのはこの景色。ここ、神奈川県?!
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こちらは「山地(やまち)酪農」という酪農手法を実践されている牧場です。
山地(やまち)酪農は、山に自然に生える植物を牛の食糧として活用する酪農手法です。草を食べた牛の排泄物は土壌に還元され、次の草を育て、そのサイクルの中で牛乳を生産します。
一見すると頑丈な山々ですが、富士山の火山灰を含んだ土が風で運ばれてくるので、土壌がさらさらとしており土砂崩れが発生しやすいとのこと。
崩れない山作りも目指されていて、ノシバを植えていくことで、その丈夫な根により土砂崩れを防ぐそうです。また、背の短い草は牛の主食としても最適なんだそう。何十年という時間をかけて取り組む壮大な計画なのだとか。自然相手の厳しさを感じます。
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牛がお乳を出すためには妊娠・出産を経る必要があります。当たり前と言えば当たり前ですが、牛がお乳を出すのは自分の子供のためなんですよね。その余りを私たちはいただいているということに改めて気づかされました。
命を繋ぐための貴重な牛乳ですが、最近は牛乳離れや酪農家さんの苦労もよく耳にします。
ジェラートを通じてこうした取り組みを間接的にでも伝える役割を果たせたらと思いました。
作って・食べるということは、生産者さんを応援することに繋がるのです。
お店がオープンしたら、食べに来てくださるとのこと。ジェラートが出来たら持参するつもりでしたが、お店でお会いするのも楽しみです。これからも生産者の方と積極的に交流していけたらと思っています。
それでは!
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#牧場の様子は許可をいただき撮影、掲載しています。二次利用はお断りします。
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