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過去に浸っても何も変わらない、けど捨てられない

むかし働いていた設計事務所のサイトをふとのぞいてみた。

働いていたというより、所長と二人三脚で大きくした事務所。

ある面では私が基礎を作り上げたと言ってもバチは当たらないくらい、人生の一部を注ぎ込んだ会社だ。

ここで仕事をした11年間の公私にわたるストレスが、私の精神疾患を引き起こした。

ずっと苦しい日々が続いていた。

でもクライアントとのコミュニケーション、日々問題を解決しながら進む工事、そして竣工引き渡しの晴れがましい気持ち。

アップされている竣工写真を見ていたら、充実していた日々が思い出された。

仕事が嫌いで辞めた訳じゃない、

仕事が準備に回り始めたら、どんどん工事予算が高い案件を手がけられるようになって、嬉しさと共に重圧も感じるようになったことも事実。

でも、男女間の問題が職場内でややこしい状態になり、私が我慢するしかない状態が続いたことが、精神疾患の原因であり、私が仕事を続けられないウツ状態に追い込んだことは確実だ。

それなのに、HPで建物の写真を見ていたら、またあの事務所で仕事をしたいと思った。

自分でもすごく不思議。

所長には会いたくもない。

それに設計事務所のハードワークは、今の私には絶対にムリ。

でも、充実した日々を送り、自分が何者なのかを堂々と言えたあの頃は、自分に自信を持てていた。

今の私は何者でも無い。

強いてゆうなら、精神疾患を抱えたイヌの世話係。

過去の栄光にこだわっている場合ではない。

わかっている。

でも成功体験を手放すのは難しい。

私はあんなすごいポジションにいる人に、認められ信頼されていたんだよー。

自慢したくなる。

今となってら何の意味もない。

過去に執着せずに、今に、現在にフォーカスしなければ。

わかっちゃいるけど難しい。

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