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デジタル教科書と紙の教科書の両方がなぜ必要なのか。

文部科学省は、デジタル教科書を2024年度から小学5年~中学3年の英語、2025年度から算数・数学で本格的に導入する方針を打ち出しました。

GIGAスクールで嬉々として推進している方々は、いわゆるイケイケで「デジタル教科書を入れろ!紙の教科書なんていらない!」という感じを受けます。


しかし、学校現場にいると、デジタル教科書と紙の教科書はどちらも必要だと思います。

デジタル教科書は利点はたくさんあります。図を拡大したり、音声や動画が再生できたりできますし、わからない言葉をネットですぐに調べることができます。

では、なぜ紙の教科書が必要なのか。

私は集中力の問題から紙の教科書は必要だと考えています。

スタバで勉強している若者をよく見てください。集中して学習ができていません。ちょっと問題を解いちゃ、スマホを見る。そして、また思い出したように問題を解いちゃ、またまたスマホを見る。スマホが邪魔しているのです。

小学生、特に、低学年がデジタル教科書を与えて、図が拡大できたり、動画が見られたり、文字以外の情報が様々あれば気が散ってしまうのが当然です。

若い先生がどんどん多くなって、残念ながら集中させる技術が不足しているように感じています。タブレットが目の前にあっても集中させることができる授業技術を身につけなければなりません。

GIGA推進者の人たちは、授業技術という視点が欠けているように思います。

調べ学習というときはデジタル教科書。腰を落ち着けて集中して学習するときは紙の教科書。

校長としては、そういう使い分けをさせていきたいと考えます。

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