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もしも音楽がなかったら

もしも、この世界に音楽がなかったとしたら…。
そんなことを考えると怖くなります。
きっと私はこの世にいないと思うから。

20年ちょっとの私の人生で、音楽に救われたことが何度かありました。救われたことも支えられたこともありました。

部活で思うようにいかずムシャクシャしてた時。
学校の友達と上手くいかなかった時。
大好きな人に振られた時。
バイトに行くのがめんどくさくてたまらなかった時。
大学に行くことが苦痛で泣きながら向かった時。
つまらないゼミを何とかやり過ごした時。
生きることがしんどいと思いながら眠りにつく時。


匂いで好きだった人を思い出すように、音楽を聴くと当時のことを思い出すことがよくあります。

高校生だった時は片道1時間ほどバスに揺られて通っていました。イヤホンをして流れる景色を見ながら音楽を聴くのがすごく好きで。よく聞いていたのはSaucy Dogの「いつか」とSIX LOUNGEの「リカ」。今聴いても学生でいっぱいのローカルバスを思い出します。なぜか決まって、寒い冬です。

大学生になって4年間片思いしていた人に振られた時はAyaseの「夜撫でるメノウ」をひたすら聴いてた。彼が別れ際に送ってきた曲だったから。あの曲をどういう気持ちで送ったんだろう。彼の気持ちは今になっても分からないままです。

大学に行くのがつらすぎて、面白くもなんともない、ただただ地獄のゼミを受けている時、Lucky Kilimanjaroの「I’m NOT Dead」を頭の中で流していました。爆音でね。不思議と少し元気になりました。

人生に行き詰まって、ベッドから動けないときは、大好きな音楽とも距離を置いてた。音楽を聴いてもわくわくしなくなって、生きる意味をひたすら考えてた。

そして、少し病気が軽くなった時、人生初の野外音楽フェス、ワイルドバンチに参戦しました。残念ながら、台風直撃で1日目のみの開催になりました。この時の大トリ、SUPER BEAVERは私の背中をぐんと力強く押してくれた。今でも、夜なのに眩しいあの景色が、渋谷さんが放ったあの言葉が、涙でぐちゃぐちゃになるくらいのあの感動が忘れられない。

壁にぶち当たって、死にかけの私に生きる気力をくれた音楽。あの瞬間、少しずつでいいから前に進もうと思えた。


ダメになりそうな時、生きる気力がなくなりそうな時、いつもSUPER BEAVERに助けられている気がします。あの人たちの音楽には信念と力強さとパワーがあると思う。


音楽は素敵な人との出会いもくれました。もう別れて1年ほど経ちますが、彼との出会いも音楽が始まりでした。

そんな彼からはたくさんの素敵な音楽を教えてもらいました。sumika、サカナクション、星野源、Lucky Kilimanjaro、フジファブリック、andymori、くるり、The Songbards、never young beach、etc…
挙げても挙げてもキリがないくらいです。


彼との時間は音楽と車があればどこにでも行けて、幸せな時間を永遠に過ごすことができました。音楽は彼にとっても私にとっても大好きなもので大切なものだったから。

彼と別れてからも、また、音楽が聴けなくなりました。どの曲を聴いても、思い浮かぶのは彼だったから。彼との音楽の思い出が多すぎて、聴けなくなった。

随分と時間が経って、今はもう聴けてます。時々、思い出すことも、思い出して涙を流すこともあるけれど、それも思い出だと思えるようになりました。相も変わらず、音楽に生きる勇気をもらってます。

そして、新しく好きな人ができました。だけど、好きだと気づいてすぐに地球の反対側に行ってしまった。時差は8時間。会いたくても会えない、そんな彼への曲はSHE’Sの「月は美しい」。


音楽にはすごい力があると常々思っていて、文章にもしている私だけれど、この気持ちを全て伝えることはできないのかもしれません。言葉にできない感動や、共有しきれない想いがあるから。


何を伝えたいのか私もよく分かっていませんが、
SUPER BEAVERの「東京」という曲をあなたに送りたいです。

“愛されていて欲しい人がいる なんて贅沢な人生だ”







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