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これぞ朝ドラ『カーネーション』はやっぱり面白い

出勤前の時計代わりに観ている朝ドラ、すみません『おむすび』はわたしには全然響いてこなくて。

でもって、朝にNHKBSで再放送している『カーネーション』を見始めたら、やっぱり面白い!のです。

先週回からはブレイク前の綾野剛こと周防さんが登場。糸子(尾野真知子)が惹かれていくのも仕方あるまい…

タイトルで「やっぱり」と書いたのは、2011年の本放送時にリアタイで観ておりまして。それ以降の朝ドラでわたしのなかで『カーネーション』超えの作品はありません(個人の嗜好ですのであしからず)。

尾野真知子が演じるヒロインの糸子は、世界的ファッションデザイナー、コシノ姉妹の母である小篠綾子さんがモデルです。
岸和田で洋裁店を経営していた小篠綾子さんは、時代的にもわたしの母方の祖母と重なり(若干世代が上ではありますが)、感情移入してしまうことも『カーネーション』が面白いと思う理由のひとつかもしれません。

祖母は洋裁が得意でした。
和装も仕立てることができました。
幼稚園の入卒園式のワンピースも祖母が作ってくれました。
祖母を思うとき、足踏みミシンの前に座って洋服を仕立てる祖母の姿が一番に蘇ってきます。

京丹波に住んでいた祖母は、「京都に買い物に行く」=「ノムラテーラー四条本店」でした。
ノムラテーラーで生地を品定めする祖母の表情は真剣そのもので、いつもの優しいおばあちゃんとは違い、話しかけるのも憚れました。

わたしは祖母の影響で小さい頃から沢山の生地を見てきたので、布地を見る目はあると自負しております。
生地が悪く縫製がなってないと分かってしまうと、いくらファストファッションでも買う気が一気に失せてしまいます。

祖母は娘時代のわたしの母にも沢山の洋服を作りました。今でもその一部を残しています。
祖母の手仕事の素晴らしさ、ボタンひとつにもこだわりを感じられて、処分することができないのです。

ある意味「オートクチュール」でもあるそれらの服を、少し現代風にアレンジして袖を通すと、本当にテンションが上がります。
そして今は亡き祖母の気配を感じられて、何だか暖かい気持ちになるのです。


祖母が母のために作ったシルク生地のワンピース。
昨年の伊勢丹冬のバーゲンで購入したジレと合わせるコーディネートがお気に入り。


祖母は職人気質で、糸子みたいに商才はありませんでしたが、戦中戦後の貧しかった時代を生き抜いた強さがありました。

混沌とした世相。
しなやかに、軽やかに生きていきたい2025年1月。



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