紫式部も眺めた打出浜からの琵琶湖
滋賀県の真ん中に鎮座する琵琶湖。
その周りに暮らす県民にはそれぞれに「ここからの眺めが一番好き」な琵琶湖の風景があるはずだ。
琵琶湖の南に住んでいるから、わたしにとってのそれは、びわ湖ホールのある打出浜から『成瀬は天下を取りにいく』の主人公が住んでいる設定のにおの浜までのあたりだ。
NHK大河ドラマ『光る君へ』の紀行コーナーによると、紫式部は打出浜から船に乗り、越前へ向かったり石山寺詣をしたという。越前へは琵琶湖を高島まで北上し、石山寺へは琵琶湖から流れ出る唯一の瀬田川を下った。
紫式部もここに立ったのか。
そして、対岸の比叡山や比良山系を眺めたのだろう。
浜に打ち寄せる波に、潮のかおりとは全く違う湖の匂いを感じただろうし、そのかおりは今もそう変わっていないだろう。
前から好きだった打出浜だったが、この4月からさらに生活の一部となった。
娘が打出浜近くの体育館を練習拠点にしているクラブチームに入ったからだ。
月曜はクラブ後に塾があるため、クラブと塾間を車で送迎しなければならなくなった。練習が終わるまでの時間をどうして過ごそうか。この忙しないスケジュールを親子で続けていけるだろうか、不安のスタートだった。
それから。待ち時間は、打出浜からにおの浜プロムナードを歩いて過ごす時間となった。この時間が凄くいい。
特に夏至へと向かうこの季節は日入りまでの時間はゆっくりで、日が落ちた後も薄明かりが続き、空の色の変化を眺めて歩いていると、あっという間にスマホが目標歩数を超えたことを教えてくれる。
仕事で溜まっていたイライラや、娘へ感情のままにぶつけてしまいそうな言葉も琵琶湖と比良比叡山系が吸収してくれる。
週に一度のルーティーン。
カラダもサイズダウンしてくれればいいな。
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