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少年野球・学童野球 勝負の5年生 実践編(外野守備について)
こんにちは。少年野球おじです。
前回は5年生に上がり、どのぐらいに位置に自身がプレーヤーとしているのか。
また、5年生という時期はどのように過ごしていくのかを書いてきました。
今回は実際に練習実践やその他について書いていきたいと思います。
時間のある5年生(現6年生が人数足りている場合)
時間のある5年生。ご経験ある方もおられるかもしれません。
逆に、いや!忙しかったぞ!とおっしゃる方もおられるかもしれません。
5年生という時期はチームによって、過ごし方が全く違ってくる学年でもあります。
地域に応じて多少の変化はあるかもしれませんが、基本的に5年生は6年生を補う形での大会日程となっております。
どういう事かと言いますと、6年生の大会日程と同時期に5年生の大会は行われるのは非常に少ないです。
これは、6年生に試合のメンバーが足りなかった際、5年生から補う事が前提となっているからです。
したがって、6年生の現メンバーが7人だった場合、ベンチ入り選手も含め3名は5年生から帯同する事になります。
もちろん、5年生の選ばれたメンバーはスキルの高い選手から選ばれる事が多いので、選ばれた選手は試合もあり、忙しく感じるでしょう。
選べれなかった選手は大抵の場合、残って練習する事になります。
この残って練習が飛躍への大事な所となります。
確かに、試合での緊張感や勝ち負けが関わってくる状態でのピッチャーから投げてくるボールを打ち返すのは、練習では手に入れる事は出来ません。
しかし、試合では100回のゴロ捕球は出来ませんし、50回の打撃練習は出来ません。
特に、5年生の主要メンバーが抜けた際の5年生の練習は監督やコーチが個人に目がいく最大のチャンスとなります。
今までの4年生までを振り返り、自分自身のスキルアップに必要な部分をこの時期に補い、来る6年生の大会ラッシュに向けて技術向上を目指しましょう。
そういった意味で帯同ではなかったメンバー、または現6年生にメンバーが足りているチームの5年生は大会が少なく、練習時間を確保しやすい時期となっております。
5年生時期12月までに出来ていて欲しい事(外野守備)
1、外野手において、ゴロ捕球の体勢を状況に応じて変えていく。
2、外野手において、外野への飛球があった際、捕球するのか、カバーに走るかの意識。
3、外野手において、しっかりとした返球の意識。
まずは外野手について言及していきます。
1については、説明をしますと、例えばノーアウトランナーなし、守備位置はレフト。
そして、レフト前へボールが来て、ヒットとなる。
この際の大事な所は一言で表すと、ランナーを単打から2塁打にさせない事。
なので、膝を付けでのしっかりした捕球体勢に入り、捕球し、内野手に返球する。
ランナーは1塁で止まり、レフトとしては自身の仕事が出来ていると思います。
当たり前の事を言うな!!と怒られそうですが、この状況でもすぐに投げないとダメなのか?と聞きたくなるような送球を頭に入れた捕球方法で捕球する外野手もこの時期には珍しくありません。
体の左で捕球し、すぐに投球動作へ移る事の出来る捕球方法です。
私はこの場面ではこの捕球方法は必要では無く、ガッチリ捕球をして、最終的に2塁に進塁さえさせなければ、出来るだけ安定感のある捕球方法をして欲しいです。
では、ガッチリ捕球する場面では無い場合は以下の通り。
ランナー2塁、守備位置はレフト。
2塁ランナーは第二リードから本塁生還を狙っており、レフト前ヒットになった場合は送球を前提に捕球し、ショートの頭付近を狙い、ホームへ送球。
この際はガッチリ腰を落として捕球していたら、当然間に合いません。
もちろん、後逸するのは、最悪の状況ですが、リスクを取っての捕球が必要な場面です。
このように、外野手のゴロ捕球一つ取っても、状況に応じた捕球方法があり、それに見合った形で考え、動いていかないとダメです。
ジュニアの頃は捕ればOKという形でしたが、5年生以降は可能であれば、このように状況に応じた外野手としての動きが必要となります。
2についてですが、まず、基本は自分が守っている隣の外野手が捕球態勢に入った時に、必ず後ろに回るという動きが勝手に出来るまで、守備練習を徹底してください。
特にセンター守備の場合は外野に打球が飛んだ時、いずれかの外野手後方へ走らなければなりません。
レフト、ライトの場合はセンターへ打球が飛んだ時はセンター後方へ。(カバーに行くのは、レフト、ライトいずれかの近い守備の方)
外野手の頭を超えたり、外野手がゴロを後逸してしまった時のカバーになりますが、一度超えてしまうと、2塁打は仕方ありません。
でも、3塁打やホームランにしてはダメだという意識の元、カバーに入ると、自ずとカバーの位置もわかってきます。
何より、難しいのが右中間や左中間の打球。
左中間ならレフトとセンター。右中間ならライトとセンター。どちらが捕りに行くのか。どちらがカバーに行くのか。これを練習の時から声出しや、この球はセンターなのか、それ以外なのか。失敗しても練習なら問題無いので、どんどん受けて頭に入れていく作業が必要です。
ミスしても良いのです。ただ、「オレがいく!!」と大きい声でいずれかの外野手が声を出して、その声が聞こえた瞬間にもう一人の外野手はカバーに入る。
一番ダメなのは、いずれの外野手も声が出ず、どちらも捕りに行き、お見合いをして捕球出来ない。これがピッチャーが一番しんどいパターンです。こうならない為にも声出しをして捕球側とカバー側を出来るだけ早く確定させ、速やかに捕球に入る。
この一連の動きが必要となります。
3の外野手としての返球をしっかりするですが、ただ単に内野手にボールを返すというのはある程度出来る事だと思います。
大事なのは、中継プレーの際に起こる返球となります。
ライトであれば、3塁までの返球。ライトやセンターであれば本塁までの返球。
ここでは肩の強いか弱いかの問題では無く、返球とはどういった事なのかという意識の問題です。
よく見かけるのが、例えばレフトが捕球し、本塁に送球するシーン。
ものすごい山ボールで本塁まで送球する。ワンバウンドで返球出来たとしても、そのワンバウンドが大きなバウンドとなり、キャッチャーが捕球する。
これは、数少ないパターンとしてはあるかもしれません。
でも、通常の返球ではありません。
私共が常に教えているのは、外野手は何も考えずに、本塁(3塁)に早く到達する送球をしてください。
ただし、その送球は中継に入った内野手(カット)が捕球出来る高さで送球してください。
この意識が小学生には少なく、捕球出来ない球を投げる選手が少なからずいます。
特に伝えたいのは、このプレーでの全ての判断はキャッチャーが行い、カットまでなのか、本塁までそのままカット無しで受けるのかは外野手は何一つ決めない。という事です。
なので、外野手は内野手中継者の頭の上らへん(手を伸ばせば届く範囲)を目掛けて本塁(3塁)まで到達が早い送球を投げるだけです。
何も考えなくて良いです。
考えるのはキャッチャーであり、カットするかどうかの実行者は内野手です。
この意識は5年生の12月の時期までに必ず理解して欲しいです。
今回はもっと他の守備位置についても書いていこうと思っておりましたが、外野手の3プレーで終わってしまいました。
単に外野手といっても、なかなか奥が深いものですね。
もし、この項目を5年生より下の学年であるお子様をお持ちの親御様が見ていて、ジュニアの段階で上記が出来ておれば、相当強いチームだと思います。
実際、YouTubeなどで全国大会を観ていると、強豪と呼ばれているチームは当たり前のように出来ています。
出来ていないのは、積極的プレーにおける、外野手の衝突ぐらいです。
お互いが自分で捕る意識が強く、声も出ていますが、どちらも声を出している為、耳には入らず、両者がボールを捕りにいき、激突する。
非常に危険なプレーですが、強くないチームで衝突はまず見ません。
衝突する!!と思った瞬間にお互いが譲り合うからです。
上記のいずれのパターンもよくありませんので、練習中からこういった想定をして練習するのも大事な事だと思います。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございます。
次回は内野手について書いていきたいと思います。