つらい時は、好きなことを書けばいい【長文詩】
つらい時は泣けばいい
涙は止(や)めなくていい
悲しみは涙に流せば楽になる
君が寂しがり屋の甘えん坊なのは知っている
負けは一つのはじまりに過ぎない
負けることは恥ずかしいことではない
負けてもまた立ち上がって
明日から歩みだせばいい
嬉しい時は笑えばいい
喜びは悲しみを知っている
喜びは人に話せば倍になる
君が感動屋の泣き虫なのは知っている
喜びは悲しみがあればこその存在
笑うことは嗤うことではない
喜んでも一度笑うことを止(と)めて
相手を思い遣ればいい
幸せな時は唄えばいい
幸せにはリズムがある
幸せは不幸の顔してやってくる
君が保険屋の営業ウーマンなのは知っている
幸せは不幸があればこその価値
悦ぶことは笑うことではない
悦んでも失うことを恐れないで
大切な人を抱きしめればいい
苦しい時は叫べばいい
苦しみは共有するためにある
苦しみは楽しい顔の裏に貼ってある
君が時代屋の物書きなのは知っている
生みの苦しみは執筆の楽しさがあるから
苦しいことはつらいことではない
作品を生んでも批評されることを恐れないで
自分が好きなことを書けば、それでいい
【了】