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どうでもいい文章を書くことについて【雑文】

 最近、小説家の吉村萬壱さんのX(エックス)にメチャクチャハマっている。普段、Xなんかあまり見ないのに(笑)。吉村先生、面白過ぎる。そして天才。
 何が凄いかと言うと、言葉の操りかたが他の人には無い独特のリズム。たまに書く絵も上手で、芸術の塊。現代版ピカソ(千年に一人いるかいないか)と言ったところか。
 変態的小説家と自称しているけど、簡単に自らを「変態」とは名乗れない。表向きは賑やかな芸術家と見せかけて、裏では相当な努力家に違いない。
 一見ライトっぽく見せて読者を引き込んでいる(私も萬壱ワールドに引き込まれている)。
 吉村作品に出会って23年。吉村作品との出会いは京都のR大学生だった頃まで遡る。長嶋有さんと文學界新人賞を同時受賞された時は長嶋派と吉村派で大学の文芸部内で二極化したが、私はダントツの吉村派だった。今も変わらず、私にとっての知的アイドルである。
 芥川賞作家である吉村先生はもの凄くファンを大切にする人だ。ファンからの何げない返信にもご丁寧にコメントをされる。ますます、吉村ファンになった。改めて吉村作品を拝読してみたくなった。
 どうでもいい物を書くつもりが、吉村作品愛好家のただの独りよがりの文章になってしまった。いやもしかすると、一見他人にとってはどうでもいい文章が「変態」とか「変態的」と呼ばれるのかもしれない。SNSを通じて、作家と読者が繋がる夢のようなシチュエーションは20年前では到底考えられなかった。あり得ないことが普通に起こる世の中だけど、良いことも沢山ある。諦めずに生きてゆこう。
 常識が非常識にすらなる時代に吉村萬壱先生の言の葉は時に優しく、または道しるべのように刺さる。言葉で人の心を動かしたい自分は今日も明日も明後日も吉村萬壱先生の言葉を追いかける。

【了】

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