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濁声の呪術師が貴族の音楽とコラボした名盤

55歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第35弾!

「IN  A  SENTIMENTAL MOOD」 Dr.JOHN

1989年発売。

ドクター・ジョンと言えばニューオリンズ音楽。

そして転がる様なピアノ演奏と、呪術師の様な濁声が特徴の異端のミュージィシャンと言う存在でした。

このアルバムを聞くまでは、ニューオリンズ音楽のオムニバスの中で何曲か聞いた位の存在でした。

セカンドラインファンクというジャンル自体は興味深かったんですが、ブルースと同じで、あの当時はどの曲も同じ様に聞こえてて、それ程興味がわかなかったんですよね。

そんな中聞いたのがこの一枚。

正直ドクター・ジョンの名前より、プロデューサーのトミー・リピューマの名前に惹かれて聞いたんです。

私の中ではトミーの名は、外れの無いプロデューサーの一人だったんです。

聞いてみて驚きました。

ジャズのスタンダード集というのにまず驚いたんですが、演奏もオーケストラを使ったゴージャスな貴族のアレンジ(笑)。

そこにガッツリ、アメリカ南部の豆肉料理のティストのダミ声が重なる。

一見交わらない二つが見事に交わり、今までにないアルバムとなってました。

決してDr.JOHNの唄は上手いとは言えないけど、不思議な味わいがあります。

そしてトミーの人脈を利用した豪華なバック陣。

マーカス・ミラー(B) ハビー・メイソン(D) ジェフ・ポーカロー(D) ポール・ジャクソン(G)

ゲストボーカルにリッキー・リー・ジョーンズ!

優等生の中に一人やんちゃな男が放り込まれた構図。

今も時折聞く一枚です。

このアルバムの大ヒットを受け、1995年に(アフターグロウ)という続編も出てますが、そちらも名盤です。

皆様には渋いjジャズのスタンダードの一曲を。


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