突如としてヨーロッパのデカダンスの香りに変わった男
55歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第20弾!
「男と女」 佐藤隆
1984年の発売です。
高橋真理子の(桃色吐息)や、中森明菜の(デラシネ)の作曲者で有名な佐藤隆。
でも意外とアルバムまでちゃんと聞いていた人は少ない気がする。
勿体ないな~。
だって本当に大人の良いアルバムだからです。
佐藤氏は1980年にデビューしたのですが、当初はビートルズ色の強いポップスばかりでした。
それが五枚目となるこのアルバムから突如としてヨーロッパの香りのする大人のアルバムへと変わったんです。
何があったんだろう?
でもそれが結果オウライでした。
今まで他の人が誰もやってこなかったジャンルだし、佐藤さんの風体や声質にドンピシャでした。
楽曲は総て佐藤さん自身ですが、作詞が面白いメンバー。
巻上公一(ヒカシュー)・沢田研二・高橋研などなど。
特に沢田研二の作詞能力に驚かされます。
この後も(土曜の夜と、日曜の朝)(日々の泡)(水の中の太陽)(甘い生活)と同じ路線をブラッシュアップしていきます。
ヨーロッパ映画の名作のタイトルを含め、ジャケも素晴らしいのが多いです。
特に(甘い生活/言わずと知れたフェデリコ・フェリーニの名作映画のタイトル)は三宅純氏をアレンジャーにして、素晴らしい世界を聞かせてくれました。
でもその辺りまで行くと少しマニア路線に入ってしまったので、今作と(土曜の夜、日曜の朝)辺りが、一番バランスがとれて居たと思います。
最近昔のLIVE映像のDVDが発売になり、物凄く良いので観たくて仕方ないですが、貧乏人なので我慢です(笑)
皆様には沢田研二作詞の渋い一曲を。