ガールポップシンガーの先駆けが唯一遺した夜のアルバム
55歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第21弾!
「Drops」 須藤薫
1983年発売作品
大瀧詠一・佐野元春・杉真理のナイアガラトライアングルがヒットした事を受け、各レコード会社は女性のポップ歌手を売り出そうとしました。
その一人がこの須藤薫さん。
その意気込みが分かるように、松任谷正隆プロデュースで、大瀧詠一・杉真理・来生たかお・松任谷由美などのそうそうたるメンバー参加でデビューしたんです。
曲調は明るいアメリカンポップス!
耳馴染みの良い良い曲に加え、須藤さんの明るく溌剌とした歌声が素晴らしく、今でも名盤とよく紹介されています。
しかし私は俄然この五枚目の(Drops)を推します。
突如として明るいポップスから大人のCityPopへと変化した稀有な一枚でした。
兎に角曲が全曲いい!
何時も通りの杉真理をメインに、来生たかお・つのだ☆ひろ・松尾清憲・林哲司などなど。
作詞を田口俊と有川正沙子が半分半分。
持ち前の明るさを封印して、大人で都会的な物語を歌い上げています。
今聞いても全然古くなです。
つまりいいメロディーは時代を超えるのです。
でも余り売り上げが良くなかったのか、次のアルバムからはまたアメリカンポップスに戻りました(ファンはそちらを求めたんでしょうね)。
須藤さん残念ながら2013年に58歳で亡くなってしまいました。
ですが、このアルバムは不滅です。
皆様には来生たかお&えつこコンビのメロウな別れの歌を。