今も夢に見るトラウマになった漫画(ホラー漫画編)
影響を受けた漫画紹介二日目。
二日目はホラー漫画編です。
本日も厳選した二冊を紹介したいと思います。
「漂流教室」 楳図かずお
週刊少年サンデーにて1972年から2年間連載した名作。
楳図作品と言えば、多くはお下劣ギャグ漫画(まことちゃん)を想像しますね。
でも元々はホラー漫画が持ち味。
(猫目小僧)(おろち)(私は慎吾)など多くの名作がある中、私が個人的に推すのは今作です。
恐らく海外の映画監督の多くも、今作に影響を受けた人が沢山居ると思います。
楳図さんは(十五少年漂流記)のSF版を作りたいとズーッと考えていて、今作を書いたそうです。
名作映画(マタンゴ)の要素や、念で生まれる砂漠の怪物や、SF&ホラー要素満載に加えて、親子愛や少年の成長など感動要素も織り込まれています。
大きな風呂敷を広げた作品は終わり方が駄目なものが多いけど、今作はちゃんとオチもついております。
今読んでも新しく感じる凄い作品だと思います。
映画化がダメダメだったのが残念で仕方ないです。
「蔵六の奇病」 日野日出志
日野作品を読んでいる人は、私みたいに相当変態だと思います(笑)
私が幼少の頃、近所にまだ貸本屋が残ってたんです。
そこで古賀新一や水木しげる、そして日野日出志作品を貪る様に借りて読んでました。
何故かホラー漫画ばっかり読んでました。
ひばり書房から出ていた作品群は、確実に私にトラウマを残しました。
(わたしの赤ちゃん)(毒虫小僧)(まだらの卵)、そしてその中でも一番今でも覚えているのが(蔵六の奇病)です。
日野さんの作品の特徴は、当時の社会問題が折り込まれている事。
工場から垂れ流される薬物で奇形になった存在や、複雑な家族形態をホラー漫画へと昇格させていました。
そしてもう一つの持ち味が、伝記や歴史にホラー要素を入れ込んだ事。
(蔵六の奇病)は正にそんな作品でした。
奇病に侵された少年は、村人から隔離され、森の中の廃屋で一人暮らすのですが、大好きな絵に色を付けたくて、自分の体に出来る瘤から膿をだし、その膿で色を付ける物語なんです。
その造形といえば、もう恐怖を通り越してトラウマですよ。
でも不思議と最後にはホロッとさせられてしまうんです。
日野さんの脳内は一体どうなっているんだ!
と当時から不思議で仕方なかったです。
友人が復刻版を何冊か持っているので、時折借りて読み直しております。
中々漫画喫茶には無いと思うけど、見つけたら読んでみてください。
でも気を付けて!
大人が読んでもトラウマになります。