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奇談 鬼灯(ほおずき)は、道しるべ

鬼灯は、道しるべ
道に迷う、亡者たちを
地獄へと送る灯(ともしび)の花。

鬼灯の音が静かに響く。
月夜の無い
真っ暗な夜に、オレンジ色の明かりが浮かび上がる。
鬼灯を加工した提灯が、まるで行く先を照らすかのかのように
揺らめいている。

その先に、着物姿の少女がつぶやく。
「いってらっしゃい。」

自分の生まれた地方では鬼灯をあまり見かけない。
子供の頃、自分の家の庭に一本だけ実がなった鬼灯を視るのが好きだった記憶がある。

提灯似た形、オレンジ色と可愛らしさを重ね持つため、
他の植物とは違う、もの珍しさかしばらく、庭に出ると気になりその度に見ていた記憶がある。

鬼灯を摘み取ること自体が珍しい、家族も他の人が積んでいる姿を大人になっても見た覚えが無いのが本当の所だ。

だが、地域が変わると、鬼灯は身近なものになるらしい。
鬼灯を見ると、ある少女を思い出す。


ある小さな村に、奇妙な伝説が語り継がれている。
村の端に古びた屋敷があり、その屋敷の庭には毎年夏になると鮮やかな鬼灯(ほおずき)の花が咲くという。
しかし、この鬼灯には恐ろしい秘密が隠されていた。

昔、この村には一人の鬼婆(おにばば)が住んでいた。
彼女は他の村人たちから忌み嫌われ、やがて村から追放されることになった。
しかし鬼婆は強力な呪術師で、追放される際にこう告げた。

「私を追い出すことを後悔するがよい。
この村に鬼灯が咲くたび、その花を摘む者には地獄の炎が襲いかかるだろう。
そしてその者の魂は、永遠に地獄で焼かれ続けるのだ。」

鬼灯が身近にある地域で無ければ、鬼灯自体を摘むことはない。
しかし、関東の一部では、盆になると欠かせないものらしい。
つまりこの話は、鬼灯を摘んだりする風習がある地域だからこそ起きた話。

その後、鬼婆は姿を消し、村は元の平穏を取り戻したかのように見えた。
しかし翌年の夏、彼女が住んでいた屋敷の庭に奇妙な赤い花が咲いた。
それが鬼灯であった。

鬼婆の呪いを恐れた村人たちは、誰一人としてその花に触れることはなかった。

それから数十年の月日が流れ、鬼婆の伝説は次第に人々の記憶から薄れていった。ある年、都会から一人の若者が村を訪れた。
彼は都会の喧騒から逃れ、静かな田舎で夏を過ごすためにこの村を選んだのだ。村の人々は彼に鬼灯の伝説を話し、決してその花に近づかないようにと忠告した。
しかし、若者はその忠告を軽んじ、むしろ鬼灯の花に強い興味を抱いた。

ある日、彼は好奇心に駆られて屋敷の庭に足を踏み入れた。
庭は古びて荒れ果てていたが、その中央には見事な鬼灯の花が群生していた。その鮮やかな赤色に魅了された彼は、忠告も忘れ、一輪の鬼灯を手に取った。
その瞬間、空が暗転し、不気味な風が庭を吹き抜けた。
花を摘んだ彼の手に、突然激しい焼けるような痛みが走り、彼は思わず花を地面に落とした。
しかし痛みは消えることなく、彼の腕全体が炎に包まれたかのように燃え上がる。彼は必死に逃げ出そうとしたが、足は地面に縫い付けられたように動かず、その場に倒れ込んでしまった。

目の前には、いつの間にか現れた鬼婆の幻影が立っていた。
彼女は冷たい笑みを浮かべ、「お前も私の呪いを侮ったのだな。地獄での永遠の苦しみを味わうがよい」と呟いた。
その言葉と共に、彼の身体は火柱に包まれ、彼は絶叫を上げながらその場で消え去った。

翌日、村人たちは彼の行方を捜したが、屋敷の庭には何の痕跡も残っていなかった。
ただ、鬼灯の花は一層赤く輝いており、その花を見た村人たちは震え上がった。
彼らは伝説の恐ろしさを再確認し、それ以来、決して鬼灯に触れることはなかった。

鬼婆の呪いは今もなお生き続けている。
その屋敷の庭では、毎年夏になると鮮やかな鬼灯が咲き誇る。
しかし、その美しさに魅了される者は、決して無事に帰ることはない。
地獄の炎に焼かれた若者の魂は、今もなお地獄で永遠に苦しみ続けているという。


本当にそうなのか、鬼灯を摘んだだけで、炎に包まれ焼け死んだ。
残念ながら、そこまでの呪いを掛けれらる呪術者なら、追放されても困ることが無いくらいの実力者である。
そして、呪物として毎年鬼灯を咲かせるほど、恨み、怒っているのなら直接村人を呪った方が早いのだ。
鬼灯を残すことで、私は、まだここに居るという呪い、呪縛、暗示を効果的に残す事には成功しているが、摘む者が居なければなんの意味がない。
怖がらせることで、精神的な苦痛を残す。これも呪い。

しかし、本当の所は
この村に訪れた若者は、とっくの昔から
地獄の入り口に鬼灯の明かりを見て
生ける死人として、この世を彷徨っていた、自殺志願者だった。

鬼灯が、夢の中であなたを迎える。
自分が行った罪の深さに応じて、毎日、鬼灯のあかりは近づいて来る。
目の前で鬼灯の
明かりが見えた時、もうあなたはこの世にはいない。

自ら、鬼灯の明かりを持ち、三途の川を渡り、地獄の亡者として罪を償う。
鬼灯に呼ばれてこの村に辿り着き
自ら、ガソリンを被り、火をつけ、地獄の業火に焼かれたのが真相だ。

あなたは、見えますか月夜の無い、真っ暗な夜道の先に
鬼灯のオレンジ色の明かりが?その時
「いってらっしゃい」とか細い少女の声が聞こえる。

鬼灯を使って、この世に彷徨う亡者を地獄に送る少女を知る者より。
続く。

今回も、ChatGTPとの共作です。

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