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バイノーラルビートには効果がない!? むしろ害悪?
バイノーラルビートには効果がない!? むしろ害悪?
◆ バイノーラルビートとは?
バイノーラルビートは、左右の耳で微妙に異なる周波数の音を聴くことで生じる音響現象です。
これにより、脳波が特定の周波数に同調し、記憶力や集中力が向上するとされています。
さらに、高齢者の睡眠改善にも効果があると期待されています。
◆ 最新の研究結果
アダム・ミツキェヴィチ大学の研究チームは、バイノーラルビートの効果を検証するため、920人の成人を対象に実験を行いました。
参加者は、ヘッドホンを装着し、バイノーラルビート、クラシック音楽、単一音、無音のいずれかの条件を聞きながらでオンライン知能テストを受けました。
さらに、バイノーラルビートの効果がプラセボではないかを確かめるため、参加者には「バイノーラルビートには脳機能を高める働きがある」「バイノーラルビートには脳機能を高める働きはない」「バイノーラルビートの説明なし」のいずれかの説明がなされました。
◆ 研究結果の衝撃
実験の結果、バイノーラルビートを聞いても脳機能に対する特別な効果は確認されませんでした。
むしろ、バイノーラルビートを聞いたグループの成績は悪化する傾向が見られました。
また、プラセボ効果についても否定され、バイノーラルビートが脳機能を向上させるという主張は幻想である可能性が高いことが示唆されました。
他の音楽、具体的にはクラシック音楽や単一音を聞いたグループでも、知能テストの成績に有意な変化は見られませんでした。
つまり、何か作業をしている最中に音楽を聞くことが、特に効果的であるとは言えない結果となりました。
◆ 音楽と集中力:再考する必要性
この研究結果から、作業中に音楽を聞くことが実際に集中力や記憶力を向上させるかどうかについて再考する必要があります。音楽を聞くことで集中できると感じることが多いですが、実際には逆効果である可能性があります。
時間は有限であり、効率的に過ごすことが求められます。音楽を聞くことで得られると感じる集中力が幻想であるならば、その時間を別の方法に使う方が有益かもしれません。
◆ 結論
音楽にはリラクゼーションやストレス解消など、他の様々な効果があることは確かです。
たとえば、クラシック音楽はリラックス効果があり、気分を落ち着かせるのに役立ちます。また、作業中にバックグラウンドミュージックを流すことで、単調な作業を楽しくすることができるかもしれません。
音楽を聞くことで気分が良くなり、モチベーションが上がるのであれば、その効果を享受するのも一つの手です。
科学的なデータを参考にしつつ、自分の体験を大切にして、最適な環境を見つけてください。
◆ まとめ
バイノーラルビートに関する研究結果は、期待されていた効果を示すものではありませんでした。しかし、音楽には他にも多くのメリットがあります。自分にとって最適な音楽の使い方を見つけ、効果的に日々の生活に取り入れていきましょう。
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参考文献
Reverse effect of home-use binaural beats brain stimulation
https://doi.org/10.1038/s41598-023-38313-4
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