スマホ依存症の正体?
スマホ依存症の正体?
カリフォルニア大学バークレー校の研究
誰しもが、ついついスマホに手を伸ばした経験があるだろう
世間一般でスマホ中毒やスマホ依存症と言われている
もしかしたら、このスマホ依存症の正体が判明したかもしれない
37人の被験者を集めて、ギャンブルをしてもらった
ギャンブルの際には被験者の情報を確認するため、脳をスキャンできるfMRIを使用した
また、被験者はギャンブルをする前に、ギャンブルに関する情報を買う機会が与えられた
情報はピンキリで、ギャンブルに有利になりそうなものから、どうでもよさそうな情報もあった
使える情報か判断して、リスクとリターンを比較することができた
ギャンブルを行った結果、被験者は基本的に合理的な判断に従って、ギャンブルをしていた
使えると思った情報を買い、使えない情報は買わなかった
しかし、ある条件になると、使えない情報を買う被験者が多くいた
その条件とはーー賭け金が大きくなった時
人は物事を相対的に評価する
1000円や2000円でシャツが売っている中、5万円のシャツが売っていたら高いと感じる
だが、200万円の車を買っているときに、5万円のカーナビなら安いと感じる
同じ金額なのに、参照するもので感じ方が変わってしまう
今回のギャンブルでも、賭け金が大きくなるとどうでもいい情報さえも安く感じてしまい、買う羽目になった
人は、物事が大きくなると、合理的な判断ができなくなる
続いて、被験者の脳をスキャンした結果、情報を吟味している時に線条体や前頭前皮質腹内側部が活性化していることも判明した
線条体は、依存症と関係している
前頭前皮質腹内側部は、理性を司っている
被験者は知らない情報について考えている時、理性を失って依存している、ということだ
要するに、被験者にとって知らない情報には中毒性がある
もしかしたら、これがスマホ依存症の正体かもしれない
スマホは未知の情報の宝庫である
SNSでは毎日のように新しい投稿がされ、アプリを開けばオススメ情報が目に飛び込んでくる
知らない情報を集めるには打ってつけである
未知の情報を集めるため、簡単に情報を得られるスマホに手が伸びていると考えられる
もしかしたら、あなたはスマホ依存症ではなく、情報依存症なのかもしれない
スマホ依存症と思って、自分を責めるより、スマホに無意識に手が伸びても、『新しい情報を集めているんだ』と言い聞かせたほうが健全……かもしれない?
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参考文献
Common neural code for reward and information value
https://www.pnas.org/content/116/26/13061
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